Project/Area Number |
16651066
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nanomaterials/Nanobioscience
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
堀井 文敬 京都大学, 化学研究所, 教授 (70124758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 諒子 京都大学, 化学研究所, 助手 (20156623)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | バクテリアセルロース / 固体NMR / 水素結合 / コンホメーション / ナノハイブリッド化 / 分子運動 / 階層構造 / 結晶化 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、マイクロバイオエンジニアリングシステム(MBES)を用い、連続的なフロー下で酢酸菌を培養するための諸条件の検討を行い、生成するバクテリアセルロースのミクロフィブリルサイズをコントロールするための因子の検討を系統的に、詳細に行った。また、高効率に酢酸菌の活性化を制御するため、所定の濃度でリン酸緩衝液中に分散させる方法を開発した。これらをベースに、蛍光増白剤やカルボキシメチルセルロースナトリウム塩などとのハイブリッド化についてもこのMBESを用いて、連続的に行う方法が開拓された。 一方、ナノハイブリッド化を系統的に行うためには、バクテリアセルロースの階層構造形成を明らかにすることも重要である。この点についても前年度に引き続いて、バクテリアセルロースの生合成後の基本集合体であるサブエレメンタリーフィブリル(SEF)の構造と分子運動性について検討を行った。特に、今年度は^<13>Cエンリッチされたグルコースを通常のグルコースに10%添加して培養を行い、^<13>CエンリッチされたSEFを作製し、この試料について固体^<13>C NMR解析を行った。^<13>Cスピン-格子緩和時間の測定からは、側鎖はもちろん主鎖も著しく高い分子運動性をもつことが明らかになった。また、magic angle turning(MAT)法により、^<13>C化学シフト異方性(CSA)を測定した結果、各13C核のCSAが明瞭に観測可能なこと、主鎖は一軸配向状態で、この配向軸の周りで速い揺動運動を行っていることなどの重要な分子運動についての情報が明らかになった。これらの結果と、別途行っているセルロースの構造形成過程に関する分子動力学計算とを組み合わせ、セルロース系の新しい分子ハイブリッド化を開拓していく予定である。
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