ストレス応答のシステム生物学:出芽酵母GCN経路のリアルタイム計測
Project/Area Number |
16651095
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
基礎ゲノム科学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 隆司 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (90201326)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | アミノ酸 / センサー / FRET / HisJ / EYFP / ECFP |
Research Abstract |
本研究の目的は、ストレス応答のシステム生物学的解析への第一歩として、出芽酵母の栄養ストレス応答を制御するGCNパスウェイの挙動をリアルタイムに計測できる実験系を構築することにある。具体的には、GCN経路の出力である細胞質内のアミノ酸濃度の実時間計測を行なうことを目指して、蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)を利用したセンサーの開発に取り組んだ。 センサーの骨格としては、大腸菌のペリプラズム結合蛋白質HisJを用いた。HisJは2つのローブからなる蛋白質で、ヒスチジンと結合すると、コンフォメーションの変化が起こり、ローブの位置関係が変化する。そこでN末とC末に黄色蛍光蛋白質YFPとシアン蛍光蛋白質CFPを付加しておくと、FRETの変化が起こると期待される。この考えに基づいて、YFP-HisJ-CFPを作成したところ、ヒスチジンの添加とともにFRETが減少してゆくセンサーを開発することに成功した。 更に細胞質内のヒスチジン濃度に合致したKdを持つように変異を導入したところ、Glnに対しても親和性を持つことが判明した。そこで、ドッキングシミュレーションを用いてGlnの結合様式を予測し、それに基づく変異導入でGlnには殆ど結合せず、生理的な濃度のHisに応答できるセンサーの開発に成功した。 このセンサーを用いて倍地中のHisの変化に応じた細胞質Hisの変化の計測に成功した。しかしながら、内因性の蛍光物質が培地中に蓄積することから、培養液そのものを用いた蛍光計測が困難である。現在、これを回避する為に励起-蛍光波長が長波長側にずれたセンサーの開発を試みている。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Transcriptional activators in yeast2006
Author(s)
Titz, B., Thomas, S., Rajagopala, S., Chiba, T., Ito, T., Uetz, P.
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Journal Title
Nucleic Acids Res. 34
Pages: 955-967
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