Project/Area Number |
16652058
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Archaeology
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
橋本 達也 鹿児島大学, 総合研究博物館, 助教授 (20274269)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 考古学 / 古墳 / 地下式横穴墓 / 板石積石棺墓 / 土墳墓 / 洞穴墓 / 副葬品 / 前方後円墳 / 古墳時代 / 石棺墓 / 奥山(六堂会)古墳 / 薩摩半島 / 大隅半島 / 前方後円墳築造地域 / 古墳以外の墓制 / 発掘調査 |
Research Abstract |
本研究では日本の国家形成期を象徴する記念物である古墳を多角的な視点から検討するために、同時代の前方後円墳などの以外の墓制の実態を把握し、その位置づけを明確にすることを目的に進めた。 本年度は前年度から引き続き関係資料の図化・写真撮影などの情報蓄積を進めるとともに、研究終了に当たる年でもあるので、本来、成果報告を必要としない研究種目ではあるが、その成果の総括を目的として報告書の作成も行った。 具体的には宮崎県都城市牧ノ原古墳群・地下式横穴墓群出土資料、鹿児島県指宿市成川遺跡土墳墓群、同枕崎市松之尾遺跡土墳墓群出土資料、同霧島市亀ノ甲遺跡土墳墓出土資料、同出水市味噌下板石積石棺墓群、同出水市堂前板石積石棺墓群出土資料の図化、写真撮影、X線写真撮影などの基礎的な情報化を行い、その資料の検討を含め、考古学的な位置づけに関して報告書をまとめた。 また、南九州に特徴的な古墳以外の墓制を位置づける上で、本州の古墳以外の墓制、とくに洞穴墓の検討などもあわせて行い、古墳時代には全国的な文化共通圏が形成されつつはあるが、必ずしもそれは、一律の支配体制が完成したものではなく、近畿中央政権に連なる古墳墓制によって表示される社会秩序の影響力は強弱やその影響が及ぼない範囲がいまだ存在したことを明確にし、日本列島の広範な地域に及ぶ民族意識の形成は面的な支配関係の構築ではなく点的な関係の集合体として広域化しつつあったことを論じるに至った。 また、前年度まで行っていた奥山(六堂会)古墳の発掘調査の一定の成果がまとまったことにより、積極的に学会発表・報告を行っている。これにより、従来、古墳非築造地域とみられた薩摩半島南部地域における発掘調査による古墳の確認で、この地域での古墳の築造一非築造に地域間交流が重要な役割を果たしたことなどがより大きくクローズアップできたものと考える。出土遺物は地元資料館での展示に協力し、また代表者・橋本はその成果の一般向け講演などを地元でも開催している。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)