Project/Area Number |
16653055
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Educational psychology
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
高橋 渉 信州大学, 教育学部, 教授 (50154886)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守 一雄 信州大学, 教育学部, 教授 (30157854)
中野 明徳 福島大学, 大学院・学校臨床心理専攻, 教授 (20119605)
小林 正幸 東京学芸大学, 教育実践研究支援センター・教育臨床研究部門, 教授 (70272622)
松井 賢二 新潟大学, 教育人間科学部, 教授 (80199728)
小野 昌彦 奈良教育大学, 教育実践総合センター, 助教授 (40280143)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
|
Keywords | 潜在連想効果値 / 潜在連想得点 / F-1テスト / FUMIEテスト / IAT / 学校生活に関わるイメージ |
Research Abstract |
人間の意味記憶の中は、いろいろな概念が互いに結合しあっていると考えられている。「成功」「幸福」などの良い概念同士の結びつきは強く、また、「失敗」「不幸」など悪い概念同士の結びつきも強いと考えられる。そこで、ある特定の「概念X」が良い概念と結びついている場合、「概念Xを良い概念に分類する課題」の方が「概念Xを悪い概念に分類する課題」よりも容易なはずである。これを逆に考えると、一方の課題の方が他方の課題よりも速くできる人は、特定の「概念X」を良い概念(あるいは悪い概念)と見なしていることがわかる。これがIATやFUMIEテストの基本原理であり、個々の課題の反応時間をパソコンを用いてミリセカンド単位で計測するのがGreenwaldら(1998)のImplicit Association Test(IAT)であり、紙に印刷された諸概念の分類課題の一定時間(30秒間)内の作業量を計測するのがFUMIEテストである。しかしながらFUMIEテストの問題として,再検査法で求められた信頼性の低さが挙げられたため,この点の改良をめざしてF-1テストが開発された。従来の課題配置をA3用紙の横1列に配置することで、全課題を用紙1枚にまとめることができ,かつ課題数を増やすことが実現できた。 F-1テストとIATの関連性から妥当性と信頼性を検証するためそれぞれの潜在連想効果値を算出した。潜在連想効果値とは、ターゲット語肯定課題からターゲット語否定課題での1単語あたりの平均反応時間数をひいた値のことであり、F-1テストの潜在連想効果値とIATの潜在連想効果値を求め、この相関からF-1テストの妥当性を検証した。しかしながら、F-1テストとIATの間には、強い相関は検証できなかった。しかしながらこのことには、ターゲット語自体のプラスイメージやマイナスイメージの強度が関連しているのではないかと考えられた。 信頼性の検証では折半法を用い潜在連想得点を用いて相関を求めた。潜在連想得点とは、「ターゲット語+否定語」の課題遂行数から「ターゲット語+否定語」の課題遂行数を引いた値のことである。この結果、ターゲット語によって中程度から強い相関が得られた。 ある程度の信頼性と妥当性が確認できたF-1テストを用いて不登校児童・生徒の介入前・後のデータを収集したが、統計検定に耐えうるデータ数に及ばず、継続してデータの収集を行うこととした。
|