Research Project
Grant-in-Aid for Exploratory Research
1.閉面曲上のリッチ流は最終的には定曲率計量に共形構造を保って収束することが知られている。閉曲面上のリッチ流とともに、種種の幾何不変量がどの様に変化するか、例えば単調性は成立するかなどを考察した。特に、球面上の等周定数の単調性(ハミルトン)を一般の閉曲面上で考察した。その結果、等周定数の単調性そのものは成立しないであろうが、その振舞を追跡することは可能と思われる。今後の課題であろう。また、開曲面の場合のリッチ流の振舞はまだまだ謎に包まれている。研究代表者のM2学生である横田巧氏が、開曲面上のリッチ流の下で、絶対全曲率は単調非増加であり、また全曲率は不変であることを証明した。この結果は、今後一般次元への様々は方向への一般化が期待される。今後の課題として、この方向で非コンパクト多様体の無限遠の幾何とリッチ流の幾何・解析との関連を明らかにすることは大変重要と思われる。2.3月に筑波大学で開催した研究集会「リーマン幾何と幾何解析」において、国内の研究者と意見交流ができて本研究遂行の為に有益であった。特に、小林亮一氏(名古屋大学多元数理科学研究科)との議論などを経て、ホロノミーとリッチ流の関係といく新たな研究上の視点が得られたのは、将来の研究遂行上、有益である。3.3次元多様体の幾何化に対するPerelman氏の研究が最終的に肯定されつつある。その中で、J.Morgan氏との電子メールを通じて、3次元多様体の崩壊理論(塩谷隆一山口孝男)の議論を微修正できた。これにより、J.Morgan氏とG.Tian氏によってPerelman氏の3次元多様体の幾何化の仕事が全面的に肯定される日が遠くないのではないかと期待している。今年度、この方面でも貢献出来たと思う。
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Math. Annclen 333
Pages: 131-155
数学メモアール 3巻
Pages: 93-115
Math.Annalen (発表予定)