リーマンヒルベルト問題とホモロジー方程式系からみる複素漸近解析
Project/Area Number |
16654028
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Basic analysis
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
吉野 正史 広島大学, 大学院理学研究科, 教授 (00145658)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | リーマンヒルベルト問題 / 複素漸近解析 / 連分数 / ベクトル場の標準型 / Monge-Ampere方程式 / Poincare定理 / 小分母の問題 / モノドロミー / ホモロジー方程式 / ベクトル場 / 混合型方程式 / 標準形 / 特異微分作用素 / フックス型方程式 / 特異ベクトル場 / WKB解 / 多変数フックス型方程式 / 対数特異性 / ボレル総和法 |
Research Abstract |
本年度の研究目的に、沿った結果として次を得た。1.多変数フックス型方程式のフロベニウスの定理を証明した。そこで、リーマンヒルベルト問題が、本質的に重要な役割を果たすことを示した。これは、共鳴を持つベクトル場の標準型に応用できる。これに関連して、ベクトル場の標準形理論でよく知られたHartmanの定理に対応する特異偏微分作用素の立場からの結果を、多変数フックス方程式に対して証明した。この定理は、特異ベクトル場の標準型の研究に応用すると、上の定理の別証明を与える。 2.なめらかな関数で可積分であるが、解析関数のクラスで可積分でないハミルトン系の存在と、関係するモノドロミー現象について明らかにした。これは、発散現象とモノドロミーが、可積分性を決めてくる新しい興味ある現象であり、今後の研究が期待される。 これ以外に、次の結果を得た。3.完全WKB法を、ベクトル場の標準型の問題に適用して、古典的なポアンカレの定理を、ボレル総和法の立場から、再証明した。これは、さらにストークス幾何学との関係も示唆しており、標準型理論の新しい見方をあたえる。この方法を小分母の問題に適用して、完全漸近解析の立場から、解析接続とボレル総和法を用いて、この問題のあたらしい解き方を提示した。とくに、Diophantine条件を用いないで、解を構成する方法を提示した。4.3に関係して、特異偏微分作用素で、小分母の問題が現れるときに、Diophantine条件を用いることなく、正則解が存在するための、非線形項の十分条件と必要条件を研究した。5.可換なベクトル場の系の標準型に関して、線形部分がnilpotent partを持つ場合に、現れる発散のGevrey指数は、Diophantine条件で決まることを証明し、Sternbergの定理を可換な系に対して、拡張した。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)