Project/Area Number |
16654040
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
渡邊 靖志 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40126199)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Keywords | 超高エネルギーニュートリノ / チェレンコフ光 / ニュートリノ振動 / 素粒子宇宙物理学 / ニュートリノ天文学 / ガンマ線バーストの観測 / 広視野高分解能望遠鏡 / 全天連続観測 |
Research Abstract |
1.シミュレーションスタディ (1)タウレプトン崩壊からのチェレンコフ光の観測 30km遠方の山中で生成され山を突き抜けて崩壊するタウレプトンをチェレンコフ光で検出する、というシミュレーションをGEANT3を用いて行った。海抜3000mの大気で作られる横に発達する空気シャワーは、望遠鏡の位置がシャワー軸から半径約600m以内なら観測可能であること、エネルギー閾値を6p.e.としたとき、タウニュートリノのエネルギーの観測可能下限値を二桁(100TeVくらいまで)下げることができることなどがわかった。 (2)ミューオンバックグランドの評価 同じジェオメトリで、ミューオンバックグランドの評価をGEANT4を用いて行った。ミューオンのチェレンコフイメージはきれいな円または円弧を成すので、上記シャワーイメージとは容易に区別がつく。現在、バックグランド除去率を求めているところである。また、望遠鏡の角度分解能の性能チェックのため、高エネルギー(0.5TeV)ミューオンの方向をイメージから再構成したところ、1分角以内の精度が出ることを確かめることができた。 2.実機プロトタイプ稼動試験 (1)光学系の実機(2/3プロトタイプ)試験 ハワイ、マウイ島のハレアカラ山頂に、広視野高分解能望遠鏡のプロトタイプ(実機の2/3の大きさ)を据え付け、ガンマ線バーストの残光観測を昨年夏より行っている。特筆すべきは、GRB041211について爆発瞬間とその前後のイメージを取得し、残光は11等級以下という制限をつけることに成功したことである。他の観測装置では観測衛星からの位置の情報が来てから観測を開始するため、爆発前や瞬間のデータは得られず。このようなデータは大変貴重である。現在も観測を続行している。 (2)トリガー、データ読み出し系試験 同じくハレアカラ山頂に追尾型のチェレンコフ望遠鏡を設置し、TeV領域のガンマ線を観測している。イメージをトリガーとCCDイメージセンサーに分配し、トリガーをかけてTeVガンマ線を観測できるかどうかの試験である。11月から1月にかけて「かに星雲」からのガンマ線を観測し、5σ以上の確度で観測を確認し、システムがデザイン通りに稼動していることを確認した。
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