Project/Area Number |
16654070
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Solid earth and planetary physics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
瀬野 徹三 東京大学, 地震研究所, 教授 (10216567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大倉 敬宏 京都大学, 理学系研究科, 助教授 (40233077)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 低周波微動 / 後続波 / 蛇紋岩 / 脱水 / 地殻 / フィリピン海プレート / 沈み込み / 地震 |
Research Abstract |
地震が海洋地殻内で起こり、震源から海洋地殻が浅くなる方向の観測点へ至る経路で海洋地殻と大陸下部地殻が接している場合、そのような経路を伝わってきた波がP、S波の後続波として観測される。九州中南部の地震の場合、このような後続波が期待できるのは主に四国・中国地方の観測点であり、その有無を調べることによって地震が海洋地殻と海洋マントルのどちらで起こったかが判断できる。後藤・本田(2001)の附表1で名前がCDで始まり、深さ30km以上、マグニチュード3.0以上の地震のうち、全国地震データ等利用系システムで九州・中国・四国地方の観測点におけるイベント波形が公開されている43個の地震を調べた。期間は1996年5月から1999年10月、地域は北緯30.479-32.492度、東経130.215-131.927度である。 さらに、後続波の有無が確認できた地震が地震面のどこに存在するかを詳しく知るためにDouble-Difference法による震源再決定を行った。期間1996年1月から2001年12月、北緯30-33度、東経130-133度、深さ25km以上、P、S波の読み取り値が合計8個以上の12113個の地震について、気象庁の読み取り値データを用いて再決定を行った。 43個の地震のうち、後続波の見られた地震は8個、見られなかった地震は25個、その他は後続波の有無が判断できなかった。震源再決定の結果、地震面は一面であり、後続波のある地震はその上部に、ない地震は下部に存在することがわかった。後藤・本田(2001)で決められたメカニズムによると、後続波のある地震のうち逆断層型でないものは6個ある。これらにより、九州中南部のスラブ内地震は海洋地殻内でも海洋マントル内でも起こっていると考えられる。この結果はSeno and Yamasaki(2003)の予想とは異なる。九州中南部にはこの予想が当てはまらないこと、あるいは実際には起こっている低周波微動が観測されていないことなどが考えられる。
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