Project/Area Number |
16655020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
塩谷 光彦 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (60187333)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平岡 秀一 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (10322538)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 金属錯体 / 超分子 / 分子カプセル / 環状ペプチド / 多座配位子 / 多核金属錯体 / 動的機能 / 分子運動素子 / ディスク状他座配位子 / 自己集合 / 銀(I)イオン / サンドイッチ錯体 |
Research Abstract |
本研究は、中心ベンゼン環に放射状に配位子を導入したディスク状多座配位子を利用して、2次元の階層的金属配列構造、3次元動的ナノカプセル、多核金属中心の配位子交換反応を用いた分子運動素子を精密に構築することを目的とした。具体的な研究実績は、以下のとおりである。 (1)第1世代、第2世代型配位子を兼ね備えるディスク状世代型6座配位子を合成し、第1世代配位子には銀イオンが、第2世代配位子には水銀イオンが選択的に結合し、定量的な階層配列が可能であることが明らかになった。この知見は、後述するダブル分子ボールベアリングの構築に展開された。 (2)ディスク状3座配位子と銀イオンの組み合わせにより、直径数nmの球状カプセルが定量的に形成されることを明らかにした。また、配位子と金属イオンの比率を変えることにより、カプセル型とかご型の間を定量的に相互変換することがわかった。包接分子の捕捉と放出が可能な動的カプセルが構築できた。 (3)2種類のディスク状3座および6座配位子配位子と3個の銀イオンからなる分子ボールベアリングの回転速度を、配位子環のサイズや各種官能基の導入により、広範囲に制御できることを可能にした。また、上記(1)の知見をもとに、金属イオンがリンクするダブル分子ボールベアリングの構築に成功した。同一分子内の2つのボールベアリングの回転運動は、リンク部分を通して同期していることが種々の実験から示唆され、分子ギアとしての機能が実現された。
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