Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Research Abstract |
本研究では、1)歪みの小さい、あるいは歪みを持たないメチレン鎖の切断反応に関し、結合切断能が高い電子豊富な金属中心を有する新規低原子価錯体として、種々のルテニウム-ターピリジン錯体([Ru(tpy)(diene)(L)]^<n+>(tpy=2,2':6',2"-terpyridine ; diene=2,5-norbornadiene,1,5-cyclooctadiene ; L=H_2O, pyridine, OEt, alkyl ; n=1 or 2)等)を合成し、構造決定を行った。2)1で合成した錯体あるいは歪んだ炭素-炭素結合や炭素-水素結合切断に高活性を示す0価ルテニウム錯体であるRu(cod)(cot)[cod=1,5-cyclooctadiene ; cot=1,3,5-cyclooctatriene]やRu(cot)(dmfm)_2[dmfm=dimethylfumarate]を用い、メチレン鎖の両末端に配向基としてアミノ基を有するbis(N,N-dimethylaminophenyl)alkaneや、同じく両末端にリン原子を有するbis(diphenylphosphino)alkane等のメチレン鎖の炭素-炭素結合切断反応について錯体化学的検討を行ったが、現段階では結合の切断が起こった錯体の捕捉には成功していない。3)メチレン鎖を電子豊富な金属中心近傍の空配位座に精密に接近させるような立体的環境を整えることが結合を切断する上で重要と考えられ、両側のイミノ基がメチレン鎖で架橋された環状ビスイミノピリジン類の合成とそのメチレン鎖の低原子価ルテニウム錯体を用いた炭素-炭素結合切断反応に関し検討を重ねたが、現時点までに良好な結果は得られていない。 以前までに得られた、歪みを持たないものを含めた炭素-炭素結合の触媒的切断反応に関する研究成果についてはハイライトレビューとして総説にまとめた。
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