| Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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| Research Abstract |
石英基板上に様々な手法で展開された分子ないし分子集合系を作製し,微視的な光電子物理の立場から単一蛍光分子の光物理と動的な分子配向・回転,構造変化の精密計測が実現可能かどうかの実証を進めた。偏光特性の計測が可能でかつ広い時間領域の時間相関に対応可能な時間分解単一分子蛍光画像分光計測のプロトタイプを開発した。この2年間で,1.数10ナノ秒から数千秒に至る時間領域での蛍光強度自己相関計測手法の開発,2.ラベル化色素分子系の基板上への結合構造作製の最適化,3.フィブリル構造をもつ新規な分子性J会合体の構造設計と作製,及び蛍光偏光分光の計測と解析を進めた。今年度は特に,(a)ナノ秒時間分解単一光子計数蛍光寿命計測及び蛍光強度自己相関関数計測装置の基盤整備,(b)TMRラベル化剤の異性体及び3-APTEOSによる石英ガラス基板への結合反応の計測と解析,(c)PIC以外のシアニン系色素としてBIC-C803によるフィブリル構造形成条件の可能性を見出した。(a)は初期動作を確認し,色素系,量子ドット系への予備実実験を展開中である。(b)は,試料合成の基本条件を把握し画像計測を行い,データ解析のアルゴリズムの作製と合わせて精密計測への感触を得た。色素分子の結合位置のみが異なり異性体分子間の微弱な差異までが検出された可能性がある。本手法の精密定量計測化に目処を付けたと考える。(c)については,単一分子画像計測と併せて顕微計測系改善の所期の目標を完了し,フィブリル構造を取るJ-会合体の反射・蛍光画像分光計測も著しく改善・進展させた。PIC-Jバンド構造に関する未決着部分解決に向けた部分な重要な手懸かりを得ると共に,BIC-C803系についても励起子ポラリトン形成に関する示唆を得て,単一分子画像分光計測によるナノ光物理ダイナミックス展開の基盤を固めた。
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