アサーマル性と光非線形性を同時に満たす透明結晶化ガラスの創製
Project/Area Number |
16655087
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic industrial materials
|
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
小松 高行 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60143822)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
|
Keywords | アサーマル性 / 第二高調波発生 / リン酸塩ガラス / ホウ酸塩ガラス / 結晶化ガラス |
Research Abstract |
現在、光ファイバー通信には波長分割多重伝送と光増幅ファイバーが導入されており、一本の光ファイバーの中を32種類以上の波長の異なるレーザーが伝送されている。このようなシステムの中で最も重要な問題の1つは伝送レーザー自身の加熱による光波制御デバイスの温度上昇である。温度上昇によって、デバイスは通常正の熱膨張と正の屈折率変化を示すことになり、その結果レーザー光の光路差が変化する。レーザー光の光路差の変化はデバイス機能(信号の分解能)の低下を意味するので、温度変化によっても光路差が変化しないアサーマル性を示す光波制御材料が必須である。本研究は、アサーマル性と光非線形性/強誘電性(光波制御に必須の機能)を同時に満たす透明な結晶化ガラスを開発することを目的とし、特にB_2O_3系ガラスに焦点を当てた。研究によって得られた結果を以下に示す。 1.BaO-Al_2O_3-B_2O_3系ガラスを通常の溶融法で作製し、熱処理により結晶化ガラスを作製した。結晶相はBaAl_2B_2O_7であり、結晶化ガラスから第二高調波発生を確認した。熱膨張係数は10^<-6>K^<-1>程度であり、非常に小さい。ただし、透明化は非常に難しく現在のところ成功していない。 2.TiO_2を多量(20-40mol%)に含むBaO-TiO_2-B_2O_3系ガラスを作製し、BaTi(BO_3)_2あるいはBa_3Ti_3(BO_3)_2結晶から成る透明な結晶化ガラスの作製を試みた。Ba_3Ti_3(BO_3)_2結晶は非常に強い第二高調波発生を示すことを明らかにした。さらに、これらの結晶のラマン散乱スペクトルを測定し、二次光非線形性と結晶構造、特にTiO_6構造単位との関係を検討した。 3.Ba_3Ga_2Ge_4O_<14>やBaGa_4La_2Ge_2O_<14>などのランガサイト型結晶から成る透明な結晶化ガラスの作製を試みた。ガラス表面において高い結晶配向性を有する透明な光非線形性結晶化ガラスの作製に成功した。特に、Ba_xGa_<5-x>La_<3-x>Ge_<1+x>O_<14>結晶の第二高調波強度はLa^<3+>/Ba^<2+>比の増加と共に大きくなることを明らかにした。ランガサイト結晶中に固溶した希土類イオンの蛍光スペクトルの特徴を明らかにした。 4.新規に作製した上記の光非線形性を示す結晶化ガラスの熱膨張係数は現在測定中である。
|
Report
(2 results)
Research Products
(4 results)