固相水面上単分子膜におけるずり応力場誘起配向相転移に関する研究
Project/Area Number |
16656001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
八田 英嗣 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (90238022)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | 水面上単分子膜 / ブリュースター角顕微鏡 / テクスチャー / ずり流動 / 分子再配向 / 固相膜 / 流動配向 / ずり応力場 / ドメイン / 分子配向 / 配向弾性 |
Research Abstract |
1.水面上単分子膜におけるずり流動場誘起分子再配向との比較として、ずり流動場よりも配向弾性が分子再配向に主要な役割を果たす場合の理論的研究を行った。その結果、±2のトポロジカルチャージを有するトポロジカル双極子として記述されるInverse boojumの場合、トポロジカル双極子相互作用によりそれらがある特定の角度で配列し、それに伴い、周囲の膜構成分子の再配向が生じることが可能であることが示された。 2.ずり流動場セルによる分子再配向実験との比較として、ペンタコサジイン酸固相単分子膜に対する光ピンセット局所加熱実験を行った。この結果、固相膜に対する点状フォースによる分子再配向ダイナミクスの記述には、ずり流動場の効果を導入することが本質的であることが明らかになった。 3.ずり流動場セルとブリュースター角顕微鏡の複合システムを自作した後、このシステムを用いて上記固相水面上単分子膜のストライプテクスチャーに対するずり流動場誘起分子再配向の実験を行った。その結果、2.に記述したテクスチャー変化の領域に比べてはるかに広い領域で、かつダイナミックに、テクスチャーコントラストの特徴的な変化がみられた。この変化は大きく、2つの点で特徴づけられる。それらは、1)ずり流動場下でのストライプ上のコントラストの明確な変化(黒白反転)、2)ストライプのずり変形に伴うshear waveの伝播現象である。これらの現象の観察は固相単分子膜における分子再配向を研究するために、上記複合システムが非常に有力な手法を提供することを実証するとともに、ブリュースター角顕微鏡像の解析から固相単分子膜における巨視的な領域での分子再配向現象はずり流動場の印加方向と再配向前の分子配向の相対的な角度に敏感であること、さらには、ずり応力場の印加は膜構成分子の配向状態を巨視的な領域にわたり均一化することが示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)