電界制御によるカーボンナノチューブ3次元中空構造物の作製
Project/Area Number |
16656057
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Design engineering/Machine functional elements/Tribology
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
大前 伸夫 神戸大学, 工学部, 教授 (60029345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木之下 博 神戸大学, 工学部, 助手 (50362760)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | カーボンナノチューブ / MEMS / 磁界 / ナノストラクチャー / ナノ微粒子 |
Research Abstract |
電界及び磁界を印加することにより、気相成長中のカーボンナノチューブの形状を制御して、曲面形状を有する中空構造の作製を行った。最も有効に制御できたのはサマリウムコバルト磁石をヨーク形に配置し、マイクロ波プラズマ化学蒸着装置の外部から磁界を印加する方式であり,シリコン基板を設置しているマッフル炉の温度(700℃)でも済磁が少ないことが形状制御の原因であったと考えられる。カーボンナノチューブに印加されている磁界の強さは約100Gと推定されている。カーボンナノチューブの作製に用いた触媒は鉄のナノ粒子で平均粒径は約5nmである。水素流量100sccm、メタン流量10sccm、反応温度700℃、反応圧力20Torrの条件で複雑形状を持つカーボンナノチューブストランド(約4000本)の作製を行った。磁力線の方向に従うようにカーボンナノチューブが成長し、アーチ形状、梯子形状、車輪に近い形状の構造物を作成することができた。磁界印加によるカーボンナノチューブの形状制御の効果は極めて有効であることが判明した。磁界によるカーボンナノチューブの形状制御の原因の1つは鉄のナノ粒子がカーボンナノチューブの先端に位置しながら成長することによる。鉄は強磁性体であるので,外部磁界の影響を受けやすいことは本研究が成果をあげる大きな要因となっている。しかしながら、鉄のナノ粒子の磁区構造などは理学的にも解明されておらず,ナノ磁性の研究はその端緒についたところである。工学的立場から考えると、磁界を用いて比較的簡単にカーボンナノチューブの複雑人工構造物を製作できることは多くの応用性に富み,例えばナノマシンの骨組み構築やバイオ・薬品・酵素などのコンテナとして将来応用される可能性がある。従って本研究は、その萌芽性を考慮すると極めて価値あるものと自負することができる。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)