Project/Area Number |
16656090
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電力工学・電気機器工学
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
林 洋一 青山学院大学, 理工学部, 教授 (90093939)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 位置・速度センサレス / 誘導電動機 / 永久磁石同期電動機 / 適応オブザーバー / 瞬時値ベクトル / ベクトル制御 / 交流電流センサレス / デッドタイム補償 / オブザーバー / パラメータ誤差 / 電機子インダクタンス |
Research Abstract |
本研究は、誘導電動機および永久磁石同期速度の速度センサレス制御系の解析に瞬時値ベクトルを用いることにより得られた簡便で分かり易い制御系設計手法が、実システムに適用できるかどうかを実験的に確かめるとともに、その過程で明らかとなる各種問題点を解決することを目的とした。その主な結果は以下の通りである。 1.実験により、新しい手法により設計した誘導電動機および永久磁石同期電動機の速度センサレス制御システムは基本的に実用レベルの性能を持つことが明らかとした。 2.制御系の設計においてはモータのモデル化を如何に正確に行うかがキーポイントとなるが、モータモデルを複雑にすると、提案手法の利点が損なわれる。そこで、適応オブザーバーには簡単なモデルを用い、これで考慮しないもの(インバータのデッドタイムによる電圧制御誤差、電動機の鉄損、永久磁石による誘起電圧の高調波成分など)についてはフィードフォワードによりキャンセルする構成としたが、実験によりその有効性を検証することができた。 3.永久磁石同期電動機のモデル化では、電機子インダクタンスの磁気飽和が最も大きな問題となった。そこで、モータを拘束せずにd軸、q軸での励磁試験を行う手法を開発し、磁気飽和を考慮した電機子インダクタンスの近似式を求めて制御系に組み込んだ。この結果、広い速度および負荷範囲で安定な運転を実現することができた。 4.誘導電動機のモデル化では、励磁インダクタンスの磁気飽和および鉄損の影響が問題となった。そこで、これらを正確に把握するための測定手順を検討し、励磁電流と励磁インダクタンスおよび鉄損との関係の近似式を求めて制御系に組み込んだ。この結果、励磁電流の変更に対しても安定な運転が実現でき、また、広い速度範囲で速度推定誤差を低減することができた。 5.開発した速度センサレス方式は即応性の高い速度推定特性を持ち、コンプレッサ制御に適用した場合には負荷トルク変動による周期的な速度変動をも検出できる。これを利用してバンドパスフィルタを用いた速度制御系を考案し、周期速度変動を抑制できることを確認した。
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