金属コロイド粒子による散乱強調を利用した高感度機能的生体光断層画像計測
Project/Area Number |
16656121
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Measurement engineering
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
門野 博史 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (70204518)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ラジャコパラン ウママヘスワリ (ラジャゴパラン ウママヘスワリ) 理化学研究所, 脳統合機能研究チーム, 研究員 (40270706)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 低コヒーレンス干渉法 / 断層画像 / 金属コロイド / OCT法 / 光散乱 / 散乱光強調 |
Research Abstract |
本研究では,金属コロイド粒子を生物試料に注入することを提案しこれにより、生体の断層画像および生命活動に伴う極微弱な光信号の変化を増倍しコントラスト増強など画像の改善を試み、従来観測不可能であった生体の内部情報を観測可能とすることを目的とする。 まず、生体に安全な金属コロイド粒子として、生体組織のラベリングなどに用いられており比較的生体に無害な金属として金コロイドを選択した。この金コロイド粒子に対してその散乱特性をミー理論に基づいて理論解析をおこなった結果、特定のサイズパラメータを満たすとき特異的な散乱光強調が生じることを確かめた。さらにこのことを基礎実験により確認した。金コロイド粒子濃度が0.04%という非常に低濃度においても数倍の散乱光強調が得られることを確認した。 基礎実験結果に基づいて、光コヒーレンストモグラフィ法(OCT法)による断層画像計測システムの構築をおこなった。光源として生体組織に可視光よりも深くまで侵入可能な近赤外光源(830nm)を用いた。疑似生体組織としてアガロースを用いて、金コロイド粒子を含む層と含まない層よりなる試料を作成した。この試料を用いて断層画像を計測した結果、金コロイド粒子を含む層を明瞭なコントラスト差により分離認識可能であることを確認した。 比較的表層あるいは植物の葉など薄物体に対して動作可能なCCDを用いたフルフィールド観察系を提案し構築した。この光学系に有効な信号処理法を提案し、実際に植物に対してその有効性を実験により検証した。その結果、金コロイド粒子を吸収した試料からはより明瞭な断層画像が得られ、本方法が画質改善に有効であることがわかった。本手法を植物に適用すると、動物の生体機能だけでなく、環境汚染の植物への影響等の高感度モニター法として応用可能である。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)