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滋賀重列がイリノイ大学に提出した修士論文の収集と分析

Research Project

Project/Area Number 16656189
Research Category

Grant-in-Aid for Exploratory Research

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Architectural history/design
Research InstitutionBunka Women's University

Principal Investigator

内田 青藏 (内田 青蔵)  文化女子大学, 造形学部, 教授 (30277686)

Project Period (FY) 2004 – 2005
Project Status Completed (Fiscal Year 2005)
Budget Amount *help
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Keywords滋賀重列 / 住宅改良 / イリノイ大学 / 住宅論 / 建築雑誌 / 住宅史 / 滋賀 重列 / 中等建築教育 / 日本近代住宅史
Research Abstract

建築家であり建築教育家であった滋賀重列は、母校であるイリノイ大学に、修士号獲得のために論文「FUTURE DEVELOPMENT OF JAPANESE DWELLING HOUSES」を提出し、1905年に学位を得ている。滋賀は、この論文提出前の1903年に建築学会機関誌『建築雑誌』に出色の住宅論といわれる「住家(改良の方針に就て)」を発表し、当時の住宅界のリーダーとしての地位を得ていた。その主張は技術論に加え、プライバシーの要求や主婦労働の軽減といった生活思想の問題を含むもので注目されたのである。本研究では、これまで知られていなかったこの学位論文を収集し、既報である「住家(改良の方針に就て)」との比較を通して内容分析とその位置付けを行なった。その結果、以下の諸点が明らかになった。(1)論文の基本的構成は既報と共通し文章も部分的に一致するところがみられることから、既報を発展させたものといえる。(2)既報で触れられた内容のうち、プライバシーの問題および住まいの公共性という側面に関する論考が一層強く論じられている。(3)日本住宅の歴史とアメリカ及びイギリス住宅に関する記述が増え、特に日本住宅の歴史では茶室に関する記述が加わり、また、アメリカの大学に提出するということもあって英文で出版されていた新渡戸稲造の『武士道』(1900年)が引用されている。(4)一方、既報の特徴の一つである家事労働の軽減に関する内容が削除されている。以上の諸点を踏まえつつ、この論文の特徴を述べれば、内容は既報と同様に新しい住宅についての現実的提案ではなく、極めて観念的な論考といえ、その後の大正期に散見される欧米住宅を手本とした洋風化を主張する他の具体性を伴う論考とは明らかに異なる点といえる。いずれにせよ、明治後期に書かれた住宅論は極めて少なく、時代性をよく反映した貴重な住宅論と考える。なお、遺族が現在でも滋賀に関する貴重な資料を所蔵していることが判明し、その収集を行った。今後は、これらの所蔵資料を加え分析を試みたいと考える。

Report

(2 results)
  • 2005 Annual Research Report
  • 2004 Annual Research Report

URL: 

Published: 2004-04-01   Modified: 2016-04-21  

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