強磁場により組織配向したアパタイト・コラーゲン複合体の作製
Project/Area Number |
16656209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Composite materials/Physical properties
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岩井 一彦 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80252261)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 配向 / 強磁場 / セラミックス / 複合材料 / ハイドロキシアパタイト / 生体材料 |
Research Abstract |
本年度は、六方晶の結晶構造を有するハイドロキシアパタイトの結晶配向に関する研究を引き続き推進するとともに、生体親和性のハイドロキシアパタイト結晶面による異方性を調査した。 結晶磁気異方性を有する物質はそれを利用した結晶配向が可能である。例えば、c軸磁化率がa, b軸磁化率より大きな六方晶構造の物質の場合、鉛直方向に磁場を印加しつつスリップキャスティングを行うことによって、試料の上面はc面に、側面はa, b面に配向することとなる。しなしながら、六方晶構造の物質のc軸磁化率がa, b軸磁化率より小さい場合は理論上a, b面配向が出来ないという問題点が存在する。一方、ハイドロキシアパタイトに鉛直磁場を印加しつつスリップキャスティングを行うと、上面はa, b面配向する一方、側面はc面ばかりではなくa, b面も観察される。この事実からハイドロキシアパタイトのc軸磁化率はa, b軸磁化率に比べて小さいことが予測される。すなわち、磁場によってa, b面配向できない物質であると推測される。 我々は、試料の上面を磁場率の小さなc面に配向させる一方、側面を磁化率の大きなa, b面に配向させるプロセスとして、スリップキャスティング中に容器を回転させながら水平磁場を印加する方法を考案した。本プロセスをハイドロキシアパタイト、およびハイドロキシアパタイトとコラーゲンの複合体に適用したところ、いずれも試料上面においてハイドロキシアパタイトをc面配向させることが可能であった。また、配向度は容器の回転数に大きく依存した。この事実を理論的に解明し、磁場強度を弱くしたほうが配向しゃすい条件が存在することを明らかにした。また、SBF溶液に浸漬するとc面の方がa面に比べて早期にハイドロキシアパタイトが析出する。この結果は生体材料作製の指針となるものである。
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Report
(2 results)
Research Products
(18 results)