ナノ・ヘテロ組織制御によるミリ波帯対応希土類-鉄-ボロン系電磁波吸収材料の開発
Project/Area Number |
16656213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
杉本 諭 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10171175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猪俣 浩一郎 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90323071)
手束 展規 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40323076)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Keywords | 希土類-鉄-ボロン / 電磁波吸収体 / ナノコンポジット / 共鳴周波数 / 交換結合 / リコイル率 / 微細化 / 反射損失 |
Research Abstract |
[目的]最近の電子情報機器は高速・大容量伝送のため、マイクロ波・ミリ波帯までの利用が計画されている。その反面電磁波障害が社会的問題となり、これらの周波数帯域で機能できる電磁波吸収体が望まれている。本研究では希土類-鉄-ボロン(R-Fe-B)系磁石化合物の共鳴周波数がマイクロ波帯、ミリ波帯に位置することに基づき、この相とソフト磁性相をナノコンポジット化し、ナノヘテロ組織を制御することによってマイクロ波帯やミリ波帯に対応した高性能電磁波吸収体を開発することを目的とする。 [実験方法]1.ハード磁性相にY2Fe14B化合物、ソフト磁性相にFe3B相を選び、両相の析出が期待される組成合金を高周波溶解後メルトスパンにて急冷薄帯を作製する。得られた薄帯を773〜1073Kで熱処理する。2.急冷薄帯を示唆熱分析計で結晶化温度を推定するとともにX線回折により相を同定する。3.得られた急冷薄帯の磁気特性をVSMで測定する。また急冷薄帯を微粉末とした後、樹脂複合体を作製する。この樹脂複合体をトロイダル状、または方形状に加工し、磁気特性をVSMで測定する。4.透磁率の周波数分散をベクトルネットワークアナライザー、スカラーネットワークアナライザーで測定する。5.得られた透磁率と誘電率から電磁波吸収特性を算出する。 [結果]得られた結果をまとめると以下のようになる。1.Cu添加合金を結晶化温度の直上の温度で熱処理することにより、Y2Fe14B相とFe3B相の2相間に交換結合を有効に働かせることが可能となる。2.リコイル率の大きいものほど大きな共鳴周波数シフトを示した。3.1003Kで熱処理したY9.4Fe79.3B11.1Cu2急冷薄帯が最も大きなリコイル率0.49を示した。この共鳴周波数は44GHzであり、Cu無添加試料より23GHz低周波数側にシフトした。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)