生体分子表面修飾によるナノ粒子の多様で動的な構造形成
Project/Area Number |
16656237
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Properties in chemical engineering process/Transfer operation/Unit operation
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
阿尻 雅文 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (60182995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高見 誠一 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (40311550)
梅津 光央 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (70333846)
大原 智 東北大学, 多元物質科学研究所, 機関研究員
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
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Keywords | 超臨界水 / ナノ粒子 / アミノ酸 / DNA / 配列・分散 / 配列 |
Research Abstract |
生体分子など、相互認識法を有する官能基を表面に配置したナノ粒子の合成に成功した。アミノ酸などの生体分子共存下において、金属塩水溶液を数百℃まで加熱した所、酸化物ナノ粒子の成長表面に存在する水酸基とアミノ酸分子が有するカルボキシル基やアミン基との間で脱水反応が生じ、アミノ酸によるナノ粒子の単分子層修飾に成功した。また、システイン分子存在下で銀イオンの還元を行なうことにより、アミノ酸を表面に有する銀ナノ粒子の合成にも成功した。 i)アミノ酸修飾酸化物ナノ粒子の合成 アミノ酸の共存下において、硫酸鉄水溶液から水熱反応により酸化物ナノ粒子の合成を行なった所、アミノ酸を表面に有する酸化物ナノ粒子の合成に成功した。合成した粒子は赤外分光により、アミノ酸に特徴的なピークを有することを確認した。さらに、鉄以外の金属についても、本手法が有効であることを確認した。また、木材重量の約40%を占めるリグニン共存下で酸化物ナノ粒子の合成を行なった所、非共存下と比べかなり小さい数nm程度の酸化物ナノ粒子が合成されることを確認した。リグニンは高温高圧下でアルデヒドに分解されることがこれまでの研究により判明しているため、アルデヒドによる表面修飾が行なわれたと考えている。 ii)アミノ酸修飾金属ナノ粒子の合成 分子内に硫黄原子を有し、貴金属原子と大きな親和性を持つシステイン分子の共存下で銀イオンを還元することにより、システイン分子により表面が覆われた銀ナノ粒子を合成することに成功した。TEMでその凝集状態を評価した所、合成された粒子は、お互いに強い親和性を持って凝集していることが示された。これは、システイン分子が持つカルボキシル基とアミノ基が隣接するナノ粒子表面に存在するシステイン分子と相互作用するためと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)