Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
通常のMRI法では,計測時間を短縮することができず,乱流のような時間変化の速い系の研究に適用することは困難であった。しかし,EPI法によって高速な撮像も可能となり,同方法の乱流研究への適用も進められつつある。研究代表者はこのEPI法を初めてMHDプラズマに適用し,プラズマ流速の測定を行い,その有用性を示した。さらに,研究代表者は傾斜磁場の印加パルス系列を改良し,同方法による測定時間を従来の数十分の一程度にまで短縮できる改良型EPI法を考案した。この改良型EPI法は従来のEPI利用システムにおいて大幅なハードウェアの変更を伴わないで数10倍の高速化が可能である。また,得られたデータから温度分布を推定することが可能である点,データ処理において最大エントロピー手法を用いて計測の高精度化を図っている点に特色がある。これらにより,通常のEPI法を用いて測定可能な流速値より1〜2桁大きな流速値を持つ対象及び比較的大きな温度域の対象の測定が可能となった。 EPI法に代表される高速MRIによる中性流体の速度分布測定は,国内では巨勢等(筑波大学),海外ではMosher等(ペンシルバニア州立大学,米国)によって報告されているが,MHDプラズマに限らず,プラズマの分野での高速MRIの適用例は,現在のところ研究代表者のみである。また,中性流体のEPI法による速度測定は,対象の平均流速が1m/s,速度変動が0.2m/s以下の場合に限られるとされているが,研究代表者の提案する改良型EPI法は,平均流速が約800m/s,速度変動が50m/sの対象の測定を可能としている。さらに,300K〜3,000Kの比較的広い温度域での温度分布の推定をも同時に行える手法を提案しているのは,現在のところ研究代表者のみであり,本年度の研究成により,実時間化への発展も期待できる。
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