Project/Area Number |
16657004
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Genetics/Genome dynamics
|
Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
高橋 邦明 国立遺伝学研究所, 系統生物研究センター, 助手 (80370112)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
|
Keywords | ショウジョウバエ / 生殖細胞 / 性決定 / GAL4 / UASシステム / RNAi / 遺伝子ノックダウン |
Research Abstract |
本研究では、雄生殖細胞特異的な発現を示す遺伝子、mgm1を指標に、ショウジョウバエ全遺伝子の誘導型RNAi変異体バンクを利用したスクリーニングを行い、生殖巣側から生殖細胞へ作用し、生殖細胞での性的二型を誘導する因子を同定することを目的に研究を行ってきた。生殖巣から生殖細胞への性的二型を誘導する因子をスクリーニングするに当たっては、胚期から3令幼虫期まで継続してRNAiを発現させる必要があるため、時期特異的な2つのGAL4ドライバー、twist GAL4とNP1624を組み合わせて使用した。当該期間におけるスクリーニング数は、幼虫期の生殖巣に発現するGAL4ドライバーの選別に手間取り、実数として4,000系統(2,500遺伝子分)にとどまった。しかしながら、スクリーニング数の減少を補うため、生殖巣に強く発現していると考えられる遺伝子約500個をin situ発現データベースから抽出することにより、スクリーニング効率の上昇に努めた。 上記方法にてスクリーニングを行った2,500遺伝子のうち、幼虫期の雌の生殖細胞でマーカー遺伝子の発現が認められた遺伝子は110個であった。残念ながら、これら110個の遺伝子中には本来の目的である生殖細胞雌性化因子に該当すると考えられる遺伝子は含まれていなかったが、雌特異的な致死性を示す既知の遺伝子、Female sterile(2)Ketelやタンパク分解系のシグナル伝達に関与するUbiquitin activating enzymeなどが含まれており、このスクリーニングを継続することで生殖細胞雌性化因子に該当する遺伝子を同定することが可能であると考えられる。現在、最もマーカー遺伝子の発現が高かったUbiquitin activating enzymeについての詳細な解析を行っており、体細胞側から生殖細胞側へのシグナル伝達系に、タンパク分解系の経路がどのように関与しているのかを明らかに出来ると考えている。今後は継続してスクリーニングを行い、可能な限りスクリーニングする遺伝子の数を増やすことで、生殖細胞雌性化因子に該当すると考えられる遺伝子の同定に努めたい。
|