Research Project
Grant-in-Aid for Exploratory Research
シナプス小胞が開口放出される際、フォスファチジルセリン(PS)が脂質二重層の上層部に集積し融合を促進すると考えられている。このPSの膜内での輸送を司っていると考えられているのがPS依存性ATPaseである。本研究はこのPS依存性ATPaseの生化学的・細胞生物学的性質を明らかにすることを目的としている。成果は以下にまとめた。(1)PS依存性ATPaseをコードするcDNAをラット脳よりクローン化し、昆虫細胞を用いた発現系を構築した。(2)上記の発現系を用いて野生型ならびに変異型ATPaseを精製した。現在、その生化学的性質を解析中である。(3)PS依存性ATPaseに対する特異的モノクローン抗体2E6を作製した。Synaptophysinとの2重ラベル免疫電子顕微鏡法によりPS依存性ATPaseが確かにシナプス小胞に存在していることを証明した。(4)この抗体をPC12細胞に注入したところ分泌顆粒の開口放出が部分的に阻害された。以上の結果はPS依存性ATPaseは開口放出において本質的に重要であることを強く示唆している。
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化学と生物 (印刷中)