植物におけるヨウ素代謝の解明およびその植物栄養学的意義
Project/Area Number |
16658027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plant nutrition/Soil science
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
関本 均 宇都宮大学, 農学部, 教授 (10261819)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米山 弘一 宇都宮大学, 雑草科学研究センター, 教授 (00114174)
吉田 聡 (独)放射線医学総合研究所, 環境放射線影響研究グループ, グループリーダー (20220642)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ヨウ素 / ヨウ化物イオン / ヨウ素酸イオン / 代謝 / 根 / イネ / イオンクロマトグラフ / ICP-MS |
Research Abstract |
イネの地上部および根部を磨砕してヨウ素を水抽出し、植物体内のヨウ素の化学形態を分析した。その結果、水耕液に添加したヨウ素の形態にかかわらず、水抽出性のヨウ素の33〜83%がI^-であり、植物体内でIO_3^-はほとんど検出されなかった。また、水耕液に添加したIO_3^-の11%が24時間のヨウ素処理終了時にI^-(123.9μg/L)に形態変化し、水耕液中のI^-濃度と植物体中のヨウ素含量の間に対応関係が認められたことから、植物は水耕液中でIO_3^-からI^-に形態変化したヨウ素を吸収していることが示唆された。次に、Iとして20μg/Lのヨウ素を添加した反応液(Tris-HClバッファー-50mM, pH8.0)10mlと切断根0.5g(新鮮重)を接触させた。その結果、I^-は24日、間後も安定であったが、IO_3^-は1時間で添加量の14%、6時間で66%、24時間でほぼ全量がI^-に還元された。この実験によりIO_3^-は根の近傍でI^-に還元されていることが明らかになった。さらに、水耕液100mlにヨウ素1mMとデンプン0.15%を添加しインタクトなイネの根を72時間接触させ、ヨウ素デンプン反応によりI_2生成の有無を検証した。その結果、IO_3^-処理区で根圏溶液のpHが3.7程度に低下するとI_2が生じることが明らかになった。しかし、切断根を用いた実験でpHとEhの条件(pH8.0、Eh+80〜+130mV)がI_2の生成が起こる範囲ではなかった。IO_3^-からI^-への還元はI_2の生成を経由(IO_3^-→I_2→I^-)しないで直接的に起こり(IO_3^-→I^-)、さらに養分吸収により培地pHが低下することでIO_3^-とI^-が反応してI_2が生じると推察された。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)