触媒アミノ酸を置換した酵素が、発揮する新たな機能とその応用
Project/Area Number |
16658136
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied molecular and cellular biology
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
木村 淳夫 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (90186312)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 春英 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (80241363)
奥山 正幸 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (00344490)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Keywords | 触媒残基変異 / システイン酸化 / オリゴ糖合成 |
Research Abstract |
糖質の加水分解酵素は、2つの酸性アミノ酸(AspやGlu)を触媒残基とし、それぞれが-COO^-と-COOHの荷電状態を形成し、協奏的に加水分解を触媒する。応用性の高い糖転移作用も示すが、分解と転移は2つの酸性アミノ酸でなされ分割できない。最近、α-グルコシダーゼにある-COO^-型の触媒基であるAspをCysに置換した。本酵素(Asp→Cys)には活性はないが、温和な酸化で活性を発揮した。Cysの-SHが酸化され-SOOHとなり、活性中心内で-SOO^-に解離し-COO^-の代わりを行うと考えている。この酵素は分解能を失い、糖転移能が上昇し95%の収率を与えた。本研究の目的は、-SOO^-酵素に見出された「非分解・高転移」の現象を解析することである。具体的には、1)酸化したCys残基の構造決定、2)糖転移反応の解析、3)他の酵素を合成酵素にする先駆けとして、触媒基を-SOO^-にした糖質酵素の構築と機帯解析、である。計画は順調に進行し、1)と2)が完了した。本年度は、この現象の応用を図るために3)の課題を中心に研究を進行させた。レバン合成酵素とキチン分解酵素を取り上げ、触媒残基をCysに置換し、酸化処理を行った。両酵素のCys変異体には活性がなかったが、穏やかな酸化により活性が回復した。導入したSH基が-SOOHに変化したことを確認した。Cys酸化酵素は、親酵素と異なる性質を示した(レバン合成酵素:至適pHや転移作用の変化、キチン分解酵素:至適pHや協同性の変化)。
|
Report
(2 results)
Research Products
(27 results)