分子認識キャピラリーの作製とハイスループット分析システムの開発
Project/Area Number |
16659014
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical pharmacy
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Research Institution | Shujitsu University |
Principal Investigator |
片岡 洋行 就実大学, 薬学部, 教授 (80127555)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三谷 公里栄 就実大学, 薬学部, 助手 (70368702)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 分子認識 / ハイスループット / オンライン分析システム / 分子インプリント法 / 固相マイクロ抽出法 / アビチエン酸 / コルチゾール / イソホロン / ニューキノロン系抗菌剤 / 口臭分析 / 多検体同時処理法 / ステロイドホルモン / 内分泌撹乱物質 / 人工エストロゲン受容体 |
Research Abstract |
18年度は、分子インプリント(MI)ポリマーをキャピラリー内に固定化する新技術を考案し、その分子認識能と濃縮効果を評価した。また、ハイスループットオンラインインチューブマイクロ固相抽出(SPME)法を用い、唾液コルチゾール分析によるストレス評価や容器包装器材を介した食品汚染を解析した。さらに、SPMEのためのサンプリング器材として、口腔内気体を吸着濃縮、保存できる材料を考案し、GCで直接分析するシステムを検討した。概要は以下に示すとおりであり、本年度は本研究の最終年度にあたり、研究成果を取りまとめ、印刷製本した。 1.フロロカーボン糸をキャピラリー内へ挿入してMIポリマーをコーティングする新技術を考案し、カフェインを鋳型とするMIPキャピラリーカラムを作製して、様々な医薬品に対する選択性を検討した。その結果、類似構造を持つテオフィリンに対し選択係数は28,9と高い分子認識能を示し、異なる骨格を有する化合物にはほとんど選択性は得られなかった。開発した新規コーティング技術により、化合物選択性もつMIPキャピラリーカラムを容易に作製することが可能であり、高い抽出濃縮効果が期待できる。 2.インチューブSPME/LC-MS法によるppbレベルのアビエチン酸類の全自動オンライン分析システムを開発し、紙製容器包装中からのアピエチン酸類の食品への移行を検討した。紙製容器中の食品からアビエチン酸類が検出されたが、プラスチック製やガラス製容器中の食品からは容器包装由来と思われるアビエチン酸類は検出されなかった。また、食品擬似溶媒を用いて温度や保存期間の影響を検討したところ、紙製容器包装中のアピエチン酸類は脂溶性食品の擬似溶媒であるヘプタンに最も溶出しやすく、飲料では水よりもアルコールに溶出しやすいことが分かった。また、温度が上がるほど、また長期間保存するほど溶出量が増える傾向が見られた。 3.ストレスマーカーであるコルチゾールのインチューブSPME/LC-MS分析法を確立し、唾液試料の分析に応用した。唾液中のコルチゾール濃度は、午前中が高く午後には減少することがわかった。また、疲労や緊張などの様々なストレス負荷により、唾液中コルチゾール濃度が変化することがわかった。本法は、微量の唾液試料を直接用いてサンプリングから抽出・濃縮、分析、データ解析までを簡便迅速に行えることから、メンタルケア診断を目的としたストレス評価法として有用な方法になると考えられる。 4.シリコンコートした繊維を吸着材料とした揮発性ガスサンプリング濃縮デパイスを開発し、口腔内気体を吸着濃縮、保存性を評価し、口臭の原因となるメルカプタン類の遠隔地サンプリング分析法を検討した。
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Report
(3 results)
Research Products
(17 results)