副互変異性構造に起因する生物活性発現と創薬化学への新展開
Project/Area Number |
16659027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Drug development chemistry
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Research Institution | University of Toyama (2005) Toyama Medical and Pharmaceutical University (2004) |
Principal Investigator |
竹内 義雄 富山大学, 薬学部, 教授 (20111750)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 朋也 富山大学, 薬学部, 助手 (70361962)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 副互変異性 / フッ素 / 安定型等価体 / トリプタン系片頭痛治療薬 / インドレニン / ピロロ[2,3-b]インドール / ジエノン / バルビツール酸 / トリプトファン / チロシン / Selectfluor |
Research Abstract |
我々は,副互変異性体介在仮説---生理活性物質の或るものは,生体内において副互変異性体が真の活性種になり得るという仮説---の検証を目的として,以下に示すように互変異性に関与する水素をフッ素に置換した安定型等価体の合成を行った. 1.前年度の研究において,我々はSelectfluorによるインドール類の酸化的フッ素化反応を用いることにより,トリプトファン及びメラトニンのインドレニン型副互変異性体の含フッ素等価体の合成に成功している.今回,トリプタン系片頭痛治療薬の1つであるリザトリプタンについて同様の反応を行ったが,目的の含フッ素等価体は得られなかった.我々は,この結果がインドール側鎖に存在する窒素原子の塩基性が高いことに起因していると考え,条件検討を行った.その結果,ルイス酸であるBF_3・MeOHを添加することにより,目的物を中程度の収率で得ることに成功した.現在,生物試験を計画中である. 2.トリプタミン類には,インドレニン体の他にピロロ[2,3-b]インドール体が副互変異性体として存在しうる.そこで,メラトニンについて,その含フッ素等価体である3a-フルオロピロロ[2,3-b]インドール体の合成を検討した.13種の求電子的フッ素化試薬を用いてメラトニンからの直接フッ素化による合成を試みた結果,N-フルオロ-4-メチルピリジニウム-2-スルホナートを用いた場合が最も良い収率を与えることを見出した. 3.チロシンのジエノン型副互変異性体の含フッ素等価体として,チロシンのフェノール構造を5-フルオロバルビツール酸構造に置き換えた化合物を合成容易な候補として設計し,検討を行った.セリンまたはピログルタミン酸から数工程で3-位にマロン酸エステル部を持つアラニン誘導体とし,これに2-アリールプロピオン酸の含フッ素等価体合成に有効であったFClO_3を用いるフッ素化反応を施すことにより,対応するフッ素化体を得た.現在,尿素との縮合による目的物の合成を検討している.
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Biological Evaluation of 2-Aryl-2-Fluoropropionic Acids as Possible Platforms for New Medicinal Agents2005
Author(s)
Takeuchi, Y, Fujisawa, H., Fujiwara, T., Matsuura, M., Komatsu, H., Ueno, S., Matsuzaki, T.
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Journal Title
Chemical & Pharmaceutical Bulletin 53・8
Pages: 1062-1064
NAID
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