胎盤における医薬品の輸送に関わる新規薬物輸送担体の機能解析
Project/Area Number |
16659042
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Medical pharmacy
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
小林 靖奈 昭和大学, 薬学部, 助教授 (20276611)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山元 俊憲 昭和大学, 薬学部, 教授 (30112741)
大林 真幸 昭和大学, 薬学部, 助手 (70349041)
神山 紀子 昭和大学, 薬学部, 助手 (00315102)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 胎盤 / トランスポーター / 薬物輸送 / 薬物動態 / 薬物輸送担体 / 有機アニオン / 有機カチオン |
Research Abstract |
本年度は、昨年度まで扱ってきたhPT1の詳細な機能解析を行った。アフリカツメガエル卵母細胞発現系を用い、種々の放射標識医薬品を用いて取り込み実験を行った。その結果、hPT1は多種多様な化学構造を有する多くの医薬品をNa依存的に輸送することが明らかになった。また、興味深いことに、アニオン性医薬品の輸送はpHに依存性を示すが、カチオン性医薬品の輸送はpH非依存性であった。この様な輸送形態は、他の薬物トランスポーターには見られない大きな特徴である。 さらに本年度は、抗PT1抗体を作成し、ヒト胎盤パラフィン包埋切片を用いて免疫組織化学染色法にてPT1蛋白発現(膜局在)を同定した。その結果、hPT1は、胎児側に発現していた。従来、胎児から母親側への薬物輸送に関してはhOAT4やhOCT3が単離されているが、hOAT4は硫酸抱合体のみを輸送し、アニオン性の非抱合体は輸送しない。また、hOCT3はTEAを輸送することが報告されているが、TEAは医薬品でないこと、また生体内にもTEAは存在せず、さらに妊娠中にTEAを母体に投与することは倫理的にあり得ないことから、仮にhOCT3が胎盤に存在しても、実際に生体内で如何なる機能を有しているかは不明である。この様な事実から、本研究課題で着目したhPT1は、多種多様な医薬品を輸送することから、現時点でhPT1をhOSCP1(human organic solute carrier protein 1)と改名し、胎児内に存在する医薬品を母親側へ排泄する過程に重要な役割を演じていることを明らかにした。 本研究課題では、胎児から母親へ医薬品が排泄される分子メカニズムを世界に先駆けて解明することが出来た。この成果は、今後の妊婦の治療(妊娠高血圧症など)や胎児の薬物治療を大きく進展させると期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)