幹細胞生存支持活性があり増殖活性は無いサイトカインSDNSFによる生体防御の解析
Project/Area Number |
16659084
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
田代 啓 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (10263097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 淳 京都大学, 医学研究科, 講師 (10270779)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
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Keywords | 神経幹細胞 / 分泌タンパク質 / シグナルシークエンストラップ / 未分化 / サイトカイン / 生存支持 / ラット / 海馬 |
Research Abstract |
研究代表者・田代らがシグナルシークエンストラップ法(田代ら,Science 261,1993)によりラット海馬由来のcDNAライブラリーから単離、解析し、「幹細胞由来神経幹細胞生存因子」と命名した新サイトカイン・SDNSFは、幹細胞を増殖させることなく細胞の活きの良さを向上させて生存させるという新規な生理活性を示す。SDNSFの活性プロファイルは、FGF-2やEGF等の既存の幹細胞増殖因子が示す細胞分裂や分化誘導の促進活性とは明確に異なり、幹細胞を未分化の状態で維持する上で最も上流で根幹となる特長を有する。この特性は、放射線治療の補助薬として幹細胞や前駆細胞の生存率を向上し治療成績を向上するためには最適な活性プロファイルであると考えられる。本研究では、がんに対する放射線治療の際にSDNSFサイトカインをあらかじめ投与することによって、有害事象が軽減し、治療成績の向上が認められるかどうかをin vivoで検討するため、SDNSF遺伝子欠損マウスの樹立に着手した。常法に従い、ターゲティングベクターを構築し、ES細胞株(TT2細胞)に導入後、多数の候補クローンを得ることに成功した。現在、これらの候補クローンからゲノムDNAを抽出し、サザンプロット法およびPCR法にてゲノム構造を解析中である。今後、直ちに陽性クローンをマウス初期胚に導入し、キメラマウスを得ていく予定である。SDNSFホモ遺伝子欠損マウスが樹立され次第、放射線治療時におけるSDNSFのin vivo評価系の確立を目指していく。一方、分担研究者の高橋は、擬脳腫瘍細胞にSDNSFを添加してから放射線照射後の生存細胞数を比較する実験を実行するため、現在、リコンビナントSDNSFタンパク質を作製・精製中であり、今後SDNSFのin vitroにおける効果の検討も加えていく。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)