マラリア原虫の媒介蚊唾液腺侵入過程を標的とした感染阻止法の開発
Project/Area Number |
16659111
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Parasitology (including Sanitary zoology)
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
油田 正夫 三重大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90293779)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | マラリア / ハマダラカ / 伝播阻止 / ウイルスベクター / ハマダラ蚊 / 唾液腺 / 基底膜 |
Research Abstract |
マラリア原虫は、蚊の吸血を介してヒトからヒトへと伝播される。マラリアを根絶するためには、蚊による媒介を阻止する有効な方策の創出が急務である。本研究はこの課題を、1.媒介蚊への原虫の感染を阻止する分子の開発、2.昆虫ウイルスベクターを用いた媒介蚊での外来遺伝子発現法の開発によって実現することを目的とする。すなわち申請者が新たに発見した原虫の唾液腺侵入に必須である蛋白分解酵素"スポロパイン"(スポロゾイトの唾液腺基底膜通過に必要と考えられる)に対するインヒビターを作出する。また新たな媒介蚊特異的ウイルスを探索し、このウイルスをベクターとして用い、開発したインヒビターを媒介蚊に発現させることで感受性蚊を非感受性蚊に変える手法を確立する。この手法を用いれば非感受性蚊はウイルス自体が自然伝播することで広がり、現実的な感染阻止法になると期待できる。 蚊での外来遺伝子発現ベクターとして使用するため、野生の蚊からの昆虫ウイルスの分離を試みた。その結果、新種のフラビウイルスの分離に成功した。このウイルスは蚊に潜在感染し、また伝播能力も極めて高いためベクターとして理想的である(投稿準備中)。現在感染性cDNAを構築し、外来遺伝子発現のための改良を行っている。またスポロパインを小麦胚芽を用いたin vitro translation法により可溶性蛋白として発現することに成功した。現在この蛋白を用いスポロパインの生化学的特性を明らかにするとともに、インヒビターの開発を行っている。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)