意思決定理論と疫学的リスクアセスメントを用いた生活習慣病対策への行動医学
Project/Area Number |
16659165
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Public health/Health science
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
吉田 勝美 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (80158435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須賀 万智 (須加 万智) 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (30339858)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 意思決定 / 疾病負担 / 骨関節症 / 生活習慣病 / 疫学 / EBM / 行動医学 / Health risk appraisal / QOL / アウトカム / リスクアセスメント / 行動変容 / 疫学モデル |
Research Abstract |
本研究は、疫学的知見をもとに作成する複合的な指標を用いて意思決定を支援するための方法論を開発することを目的にしている。特に、生活習慣病の予防においては、偏った生活習慣の行動変容が必要であり、このためには疫学的知見を対象者に適切な複合指標として提示することで、個別の保健指導に活用するシステムを開発した。今年度は、複合指標を用いて政策的意思決定に応用する方法論について検討した。政策的意思決定には複数存在する競合リスク(疾患)の疾病負担量を表現する必要があり、個々のリスクを横断的に評価できる一元的指標が必要であった。一元的指標には、対象とする集団における有病率とその疾病負担量を複合することを検討した。今回はEQ5Dを用いた疾病負担量を検討することとした。対象は健常検診受診者5000名弱であり、EQ5Dの調査項目と関節症状の有無について調査した結果を基に、複合指標として部位別に疾病負担量を有症率とともに求め、性別年齢階級別に算出した。疾病負担量をもとに骨関節症状に関する影響力は、集団の視点から高齢者女性では膝関節の負担が増加すること、腰痛に関しては頻度および疾病負担量は性別年齢別に変わらずほぼ一定であることが示された。意思決定に関しては、疾病負担量に加えて介入による効果を定量的に示すことが求められた。一方、集団の疾病負担量を算出過程では、原因疾患などの個々の状態を把握しておらず、介入の効果が同一健康課題において特定できる可能性が少なく、一つの健康課題について一義的に定義する限界が示された。昨年開発したHRAにおいては、行動変容の改善による効果を示しており、政策的意思決定においても介入を考慮する必要性を認めた。以上から、意思決定において疫学的指標を活用する際には、疾病発症や疾病負担量という複合指標を用いることは有用であり、健康課題を把握することを可能にしていた。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)