超微小ビーズ担体を用いた食物アレルゲンに対する生体側受容体の単離
Project/Area Number |
16659183
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
渡辺 守 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10175127)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
半田 宏 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (80107432)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 食餌アレルギー / 粘膜免疫 / ナノテクノロジー / SGビーズ「ミラクルビーズ」 / 生体受容体単離技術 / 腸管上皮細胞 / 5ASA / EspB / 消化管上皮細胞 / 病原性大腸菌 |
Research Abstract |
本研究は代表者・渡辺が独自に展開する消化管粘膜免疫研究を基礎とし、分担研究者の半田が開発した「ミラクルビーズ」を応用することで、食餌性物質や腸内細菌に対する受容体単離をおこない、新しいアレルギー抑制戦略の基盤を目指すものであった。実際には、スチレンを芯に持ち表面をグリシジルメタクリレートで覆われたSGビーズ「ミラクルビーズ」よる生体受容体単離が微量蛋白の検出・同定に有効であることを利用し、腸管病原大腸菌(EPEC)の病原因子の一つである分泌蛋白EspBの標的生体分子をアフィニティ精製することを試み、一定の成果を得た。本年度はさらに発展させ、大腸炎の治療薬である5アミノサリチル酸(5ASA)の標的蛋白を同定することより腸炎の原因蛋白を抽出することを試みた。5ASAをビーズに固相化し大腸由来細胞株の細胞抽出液を用い標的蛋白を網羅的に検索したところ、特異的なタンパク質の同定に成功した。これはユビキチンプロテアソーム蛋白分解機構のコンポーネントの一部であり、この分子を介した細胞内タンパク質安定性制御機構と大腸炎、アレルギー性腸炎発症の原因と何らかの因果関係の可能性を示唆している。これはアレルギー抗原、大腸病原体が腸管細胞内蛋白安定性に直接影響を及ぼす可能性を持つという今までにない視点からのさらなる詳細な解析を現在行っている。これらの成果は、感染疾患や食物アレルギー疾患などの発症機構に関わるこれら生体受容体の同定、およびその機能解明を通じて、治療に直結する新規知見の探索に有力な技術基盤を提供するものと期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)