Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
小型霊長類コモンマーモセットのES細胞培養系において初期分化に関わる遺伝子群の検出を試みた.まず,ランダム発現制御ライブラリーの未導入の条件下では,ES細胞継代培養5〜20日の間に胚様体形成後,赤血球,ニューロンへの分化を示す色調,形態の変化を認めるコロニーが発生を観察した.血球系に分化したと思しきコロニー群で初期分化に関わる遺伝子群を探索し,Tall/scl geneの発現が分化誘導に関わる知見を得た.さらにレンチウイルスベクター発現系を用いてこのTall/scl geneを強制発現させることで効率的にES細胞に血球系分化を促せることを確認した(投稿中).一方,胚様体形成後神経様細胞に形態変化した細胞はコロニー系性能が低く,単離解析が困難であった.また,表面抗原の探索でも,神経系特異的なマーカーの発現確認には至らなかった.ランダム発現制御ライブラリーの導入によりES細胞の分化を追跡する実験では,ライブラリーの安定した導入,発現が得られず,一定の知見が得られなかった.そこで,全く別の観点からのES分化誘導も試みた.細胞分化の際にtelomerase発現が低下するという報告があることに着目して,telomerase阻害剤存在下でES細胞培養を行い,発生したコロニーのアルカリフォスファーターゼ発現により分化が促進されるかどうかを確認したが,予想に反して,分化は抑制される傾向にあった.また,マウス胎児脳を直接解析し,神経系の分化,発達にゲノム構造変化が伴う可能性を示唆する知見を得ることができた.(in press)
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