血球貪食症候群の病態形成におけるoncostatin Mの役割
Project/Area Number |
16659270
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatrics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
北村 俊雄 東京大学, 医科学研究所, 教授 (20282527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河崎 裕英 東京大学, 医科学研究所, 助手 (80278621)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 血球貪食症候群 / オンコスタチンM / 骨髄増殖性疾患 / EBウイルス / サイトカインストーム |
Research Abstract |
血球貪食症候群(HPS: hemophagocytic syndrome)は、EBウイルスをはじめとする各種感染症や、悪性リンパ腫、膠原病に合併し、時に汎血球減少や肝不全にまで進展し致死的な経過をとる疾患である。血球貪食症候群の本態は活性化マクロファージによる自己血球細胞の貪食である。HPSの発症メカニズムについては、基礎疾患による異常なサイトカイン産生(サイトカインストーム)の関与が疑われている。我々は、恒常的活性型STAT5を導入した骨髄細胞を移植したマウスが骨髄増殖性疾患(myeloproliferative disorder : MPD)を発症すること、この発症がSTAT5によるOncostatin M(OSM)の発現に起因していることを明らかにした。しかしながらその後の実験で、より発現効率の高いレトロウイルスベクターを利用した場合はMPDではなくHPS様症候を発症するという興味深い結果を得た(未発表)。実際の臨床においても、特に小児ではHPSとMPDが移行する例が少なからず認められることから、一部のHPSとMPDの病態はOSMの異常発現により説明できる可能性がある。 以上のことからOSMの血中濃度がMPDおよびHPSの病態を決定している可能性を考え、数十例のMPDおよびHPS患者の血清を収集し、OSMの血中濃度を測定した。現在までの結果、MPD患者の末梢血細胞数とOSM濃度にはある程度の相関が認められたが、MPDおよびHPS患者の間に明らかな差は認められない。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)