タンデム型質量分析法を用いたリピドーシス診断の検討
Project/Area Number |
16659276
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatrics
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
山口 清次 島根大学, 医学部, 教授 (60144044)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 先天代謝異常 / リピドーシス / Fabry病 / スフィンゴ脂質 / 質量分析 / タンデムマス / MALDI-TOF / MS / タンデム質量分析計 / リソソーム病 / 代謝異常スクリーニング / 障害児 |
Research Abstract |
平成17年度は、リピドーシスの代表的疾患で組織中にセラミドトリヘキソシド(CTH)が蓄積するFabry病患者の蓄積物質をタンデムマス法とMALDI-TOF/MS法の2種類の質量分析法によって解析し、以下の研究成果を得た。 1)患者の尿でタンデムマス分析を試みた。患者と正常者の200μlの尿をとり、内部標準物質としてC17-GL-3を加え超音波破砕したのち、上清20μlをESI-MS/MS(タンデムマス)を用いて分析した。タンデムマスはAPI3000を用い、MRMモードという条件で分析した。総GL-3はペアレントイオンm/z 1046 (C16)、m/z 1129 (C22:1)、m/z 1131 (C22)、m/z 1157 (C24:1)、m/z 1159 (C24)のピーク強度の総和から算出した。その結果、患者尿中セラミドトリヘキソシドは2.19μg/mg Crea(基準値0.08〜0.42)であった。 2)患者が心臓弁膜置換術を受けた際の、弁膜中CTHをMALDI-TOF/MSで分析した。弁組織をFolch分配によって、スフィンゴ脂質画分をとりTOF/MS分析を行なった。その結果、患者の弁組織中のCTHは、8.7〜11.0mg/mg protein(対照1.2〜2.1)と組織蓄積所見が得られた。 結論:タンデムマスによって、少量の尿でFabry病の診断が可能なことがわかった。以前行なったMALDI-TOF/MS法でも組織中CTHの蓄積を証明した。タンデムマスによって今後他の疾患の蓄積物質の検出によって診断できる可能性が示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)