急性疾患において医療行為のレベルを決定する初期検査としての血清中チトクロームC値
Project/Area Number |
16659280
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatrics
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
遠藤 文夫 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (00176801)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 尚登 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教授 (00264292)
布井 博幸 宮崎大学, 医学部, 教授 (50218260)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | チトクロームC / 新生児脳虚血性疾患 / インフルエンザ脳症・脳炎 / 血球貧食症候群 / 脳虚血性疾患 / 臓器移植 / 多臓器不全 / 血漿チトクローム |
Research Abstract |
チトクロームCの測定を診断に応用する件は、これまで文献上の報告もなく、診断試薬としても知られておらず、これらの点を調査検討した上で国内外に特許を申請している。すなわち、この病態診断の考え方と方法は我が国で開発された独自のものである。 本研究ではインフォームドコンセントを取得した上で様々な疾患の患者とくに臓器障害を有する患者の血清・髄液・尿などを収集し、チトクロームCおよび細胞障害との関連の深いサイトカインの測定を行った。またその結果を患者の予後と比較検討した。なお現時点で用いている方法ではチトクロームCは正常人では血清中では検出されない。その結果、以下の疾患すなわち、新生児脳虚血性疾患、インフルエンザ脳症・脳炎、血球貧食症候群、膵炎および肝炎、脳虚血性疾患、肝臓・腎臓の臓器移植後、多臓器不全で血漿チトクロームの上昇が確認された。インフルエンザ感染症においては脳症および他臓器不全を発症する患者においては早期から血清中チトクロームCが上昇した。また多臓器不全患者においては血清中チトクロームCの測定が予後の判定に有用であった。 これらの中で特にインフルエンザ脳症はわが国での頻度も高く、予後は不良の場合も多い。重症のインフルエンザ脳症患者における予後判定因子としての血清中チトクロームC値を検討することにより、医療行為のレベルの妥当性の検討を加えることで今後インフルエンザ脳症の治療に大きくこうけんするものと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)