骨髄間葉系幹細胞の表皮幹細胞への形質転換と臨床応用に関する研究
Project/Area Number |
16659293
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
玉井 克人 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (20236730)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | 骨髄間葉系幹細胞 / 表皮角化細胞 / ケラチン5 / BMP4 |
Research Abstract |
ケラチン5(K5)遺伝子プロモーター・GFP遺伝子を有する遺伝子改変マウス(トランスジェニックマウス)より骨髄細胞を採取し、骨髄間葉系幹細胞を培養した。培地にBMP4を添加することにより、GFP陽性細胞が出現することを明らかにした。これらの細胞をヌードマウス皮膚に装着したチャンバー内に移植し、皮膚が再生した後にGFP陽性表皮細胞の出現を検討した。その結果、再生表皮内に散在性にGFP陽性表皮細胞が存在すること、その一部は毛包および毛組織に分化していることが明らかになった。 K5・GFPトランスジェニックマウス骨髄を移植したマウス皮膚に全層性創傷を作製し、その治癒過程でのGFP陽性表皮細胞出現を検討した。その結果、創傷治癒後に表皮内GFP陽性細胞の出現を確認した。表皮内での陽性率は、数%で、一部毛包では、数10%の細胞でGFP陽性であった。また、創傷閉鎖からGFP陽性細胞出現までの日数は、6ヶ月間の経過内では4ヶ月以降から顕著に陽性率が高くなる傾向を示した。即ち、創傷形成直後から骨髄細胞の創部への誘導は開始されるが、表皮細胞への形質転換後は増殖までにある程度の日数が必要であると考えられる。 K5・GFPトランスジェニックマウス骨髄から間葉系幹細胞を分離・培養し、創傷モデルヌードマウスの尾静脈から連日7日間静脈内投与した。その結果、創傷治癒後皮膚毛包部に尾静脈投与したGFP陽性骨髄細胞が集積し、表皮を再生していることが明らかとなった。 以上のデータにより、骨髄間葉系幹細胞が表皮細胞再生に寄与しうる可能性が示され、重症熱傷や先天性表皮水庖症などの難治性潰瘍治療に応用可能と考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)