D-アミノ酸の組織高集積性に着目した放射性画像診断薬の開発
Project/Area Number |
16659322
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Radiation science
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
鹿野 直人 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助手 (80295435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 演美 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (10026932)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | D-アミノ酸 / 中性アミノ酸輸送系 / 3-iodo-D-tyrosine / system L / system A / system ASC / CHO-K1 |
Research Abstract |
これまでの定説として、生体で利用されているアミノ酸は、L-アミノ酸だけであると考えられてきたために、D-アミノ酸と疾患や生体機能との関連性には未解決の点が多い。我々は、アミノ酸の種類によって癌や膵臓等の組織や細胞でL体に匹敵する量のD-アミノ酸が取り込まれることをこれまでの予備的検討から見出してきた。また、胎生期から老齢に至るある時期に特定のD-アミノ酸が高い濃度で臓器に分布することもこれまでに報告されている。本年度は昨年度に引き続き、放射性D-アミノ酸の細胞への集積性から新規放射性医薬品としての候補化合物のサーベイをするとともに集積機序の検討を行なった。 チャイニーズハムスターの卵巣細胞CHO-K1を用いた取り込み実験から、D-Ala, D-Met, D-Phe, D-Leu, D-Tyrで細胞への比較的高い集積性があることが明らかになった。D-Ser、D-Valに関しては、ほとんど取り込みがみられなかった。酸性アミノ酸のD-Gluと塩基性アミノ酸のD-LysとD-Argの取り込みはほとんどみられなかった。中性アミノ酸輸送系への選択性の検討から、D-Ala, D-Serは、system ASC、D-Met, D-Phe, D-Tyrは、system Lによる輸送に選択性があることが明らかになった。D-アミノ酸は生体内に親和性が少ないと考えられていたが、D-アミノ酸も十分な取り込みがみられた。今後は、CHO-K1以外の樹立細胞での発現が知られている他のアミノ酸輸送系についてもD-アミノ酸取り込みについて検討することが期待される。また、これらのD-アミノ酸とその誘導体について、マウスなどにおける体内分布の取得とその画像化を行い胎生期から老齢に至る発達段階の各時期及び病態モデルにおける種々の臓器への集積と機序を詳細に検討することが期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)