Research Project
Grant-in-Aid for Exploratory Research
BubR1の老化に対する分子機構を解析するため、我々はジーンタゲティングの手法を用いBubR1の低下したマウス(BubR1 hypomorphic mouse)を作製し、BubR1の分子機構を詳細に検討することを今年度の目的とした。pMC1neo遺伝子をイントロンに逆方向に挿入することによって、遺伝子発現を減少させたマウスを作製することとした。ターゲティングベクターの構築にはファージ-プラスミド間組み換え法を用いて行った。我々は、BubR1の機能ドメイン領域をコードするゲノムDNA断片をプローブとして用い、BubR1の機能ドメイン領域を含むλファージクローンをλTKライブラリー(ターゲテッイング構築ライブラリー)より単離した(λTK-BubR1)。DNAシークエンス解析を行った結果、BubR1のIntron 4より下流14.8KbpのゲノムDNAを含むことが判った。遺伝子発現低下を目的としたターゲテッイングベクター構築には、pMC1neo遺伝子カセットをIntron 5の中央部分に逆方向に配したπANλ-pMC1neo-BubR1プラスミドを構築し、大腸菌に導入した。このプラスミドを保持する大腸菌に先程単離したλTK-BubR1ファージクローンを感染させた。ファージ-プラスミド間組み換えによりpMC1neoの組み込まれたλTK-pMC1neo-BubR1のゲノム(15.9Kbp)を単離した。このゲノムをNotlで切り出したターゲティングベクターをエレクトロポレーション(電気穿孔)法でES細胞に導入した。サザンブロットにより相同組み換え体のスクリーニングを行いこれまでに7つのpositive clonesを単離している。現在positive ES cellsを偽妊娠マウスにinjection予定である。