プロドラッグと変換酵素を用いた腫瘍選択的抗癌剤投与法の開発
Project/Area Number |
16659360
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
井上 裕 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (90203249)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇都宮 徹 九州大学, 大学病院, 講師 (30304801)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | プロドラッグ / 作用型 / 酵素活性 / 腫瘍選択性 / SP分画 / ABC transporter / 5Fu / 抗癌剤 / ABC tranporter |
Research Abstract |
腫瘍局所に存在する酵素によりプロドラッグを作用型へと変換することを利用した抗癌剤治療が臨床で行われているが、腫瘍での酵素活性をさらに高める工夫をすることで、抗癌剤の腫瘍選択性を高め、抗腫瘍効果の増強と副作用の軽減を目指す。 平成16年度は選択的抗腫瘍効果を増進させるためには、より抗腫瘍活性・感受性の高い培養細胞の特色を検索した。肝臓癌細胞株HuH7細胞株ではSP分画が0.9%に認められ、MDR, MPR等々の抗癌剤排出活性が上昇していることが示された。このSP分画とnon-SP分画をターゲットとして、5FU, Gemcittabineに対する抗腫瘍効果を測定したところ、明らかにSP分画での抵抗性が高く癌組織での抗腫瘍活性を上げるためには、癌細胞全てではなくSP分画のみへターゲットを絞ることで効率を上げられる可能性が示された。 平成17年度は肝癌以外の大腸癌、胃癌におけるSP分画の採取と、その濃縮(反復分画培養)に成功し、いずれも5Fuに対する抗腫瘍抵抗性を示した。またマイクロアレイ法により、その抗腫瘍抵抗性の基盤である遺伝子の抽出を行ったところ、様々な分子が5Fuの抵抗性に関与することが示唆された。特にABC transporterの種々の分子について検討を行った結果ABCG2を初めとするいくつかの分子がターゲットであることを明らかにすることができた。プロドラッグである5'-DFUR変換酵素であるPyNPase遺伝子導入株においては当初の予定通り5'-DFUR感受性の増大が認められ、その抗腫瘍性の増強を図ることができた。現在この2年間の研究で得られた様々な5FU系抗腫瘍性増強因子をターゲットとする方法を加味することでより有効な実験系の確立を目指している。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)