個別化治療のためのDNA修復遺伝子メチル化を分子マーカーとした血清診断法の構築
Project/Area Number |
16659361
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
宮崎 耕治 佐賀大学, 医学部, 教授 (30159173)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北島 吉彦 佐賀大学, 医学部, 講師 (30234256)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Keywords | MGMT / hMLH1 / CHFR / DNAメチル化 / 血清 / 抗癌剤感受性 / 消化器癌 / Methylight |
Research Abstract |
本研究では、DNA修復遺伝子MGMT, hMLH1さらには細胞分裂関連遺伝子CHFRのメチル化が、アルキル化剤およびチューブリン作用剤による抗癌剤治療の感受性マーカーとなることを前提に、血清メチル化解析を行うことで手術不能患者も含めた癌個別化治療戦略の可能性を解析・検討した。尚、血清の採取においては充分なインフォームドコンセントのもと、本学の倫理委員会にて承認されている同意書に基づいて行った。まず、血清DNAメチル化が癌組織DNAメチル化を反映しているか否かについて以下の実験を試みた。術前に血清が得られた胃癌23例(手術例14例),肝癌19例(手術例10例),胆道癌3例(手術例2例)を対象とした.MGMT, hMLH1遺伝子メチル化は胃癌,肝癌,胆道癌に対して,CHFR遺伝子メチル化は胃癌に対して解析を行った.方法は、腫瘍組織および血清中DNAを申請したBioRobot EZ1(QIAGEN)を用いて抽出後、Bisulfite化学処理を施し,Methylation-specific PCR (MSP)法あるいはMethyLight法にて微量であることが予測される血清中メチル化の検出を行った.このMethyLight法により,通常のMSP法に比べ10〜100倍のメチル化検出感度が得られることを確認した.【結果】1)血清におけるMGMT高メチル化は,胃癌0例,肝癌2例(11%),胆道癌1例(33%),hMLH1高メチル化は胃癌3例(13%),肝癌2例(11%),胆道癌0例,CHFR高メチル化は胃癌1例(4%)であった.血清中の高メチル化検出例は全例,高度進行による手術非施行例もしくは腫瘍組織の高メチル化症例であった.血清中DNAメチル化同定法は検出感度は低いものの,癌細胞由来の特異的メチル化DNAであることが示され、手術不能な癌患者に対しても、抗癌剤感受性予測を行い至適抗癌剤の選択を行い得る可能性が示唆された.今後さらなる症例の蓄積を行い、解析を継続していく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)