生理的骨形成に関与するBMPの同定とその臨床応用に関する研究
Project/Area Number |
16659400
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鄭 雄一 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30345053)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片桐 岳信 埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (80245802)
川口 浩 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (40282660)
中村 耕三 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (60126133)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | Bone morphogenetic protein / 骨分化 / 再生医療 / 骨折治癒 / BMP / 骨形成 / 生理機能 |
Research Abstract |
本研究では、生理的に骨誘導を行う肥大軟骨に着目し、そこで発現されるBMP2とBMP6に焦点を絞り、その生理的機能をこの2種類のBMPの複合ノックアウト(WKO)作出し解析するとともに、BMP2とBMP6のヘテロダイマーを産生して、その骨誘導能をBMP2ホモダイマーと比較し、より優れた骨誘導剤を同定しようとしたものである。 昨年度に引き続き、WKOを作製し解析を行い、その生体内機能を検討した。WKOでは同胞野生型(WT)と比べて、9週齢の脛骨近位部の骨形態計測では単位骨量はWTの57%にまで減少していた。骨吸収の指標は正常であったが、骨形成の指標に有意な低下がみられた。骨芽細胞数には有意な差がなかったため、この骨粗鬆症の原因は骨芽細胞の機能の低下によるものと示唆された。また、8週齢のWKOの脛骨に骨折を作成すると明らかな骨癒合障害が認められ、骨折後3週の石灰化仮骨の体積と骨量は共にWTの約半分であった。組織学的には、骨膜下での膜性骨化は正常であったが軟骨内骨化がWTに比べて低下していこ。以上より、BMP2とBMP6の複合機能不全は、生体内において軟骨内骨化と骨芽細胞機能に障害を起こした。これはBMPの生理作用としての骨形成促進効果を示した初めての報告である。 BMP2とBMP6のヘテロダイマーはin vitroにおいて既存のBMP2ホモダイマーと比して、骨芽細胞分化誘導能が高かった。この結果を踏まえてBMP2とBMP6のヘテロダイマーの産生およびin vivoでの検証をマウスの脛骨骨折モデル(髄内釘にて固定)と脊椎固定術モデルにて解析していく予定である。 以上の成果はJ Biol Chem.2005;280(42):35704-12、J Bone Miner Metab.2006;24(2):95-9、および臨床分子内分泌学3 414-417,2005にて公表した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(5 results)