Project/Area Number |
16659401
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中村 耕三 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (60126133)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 浩 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (40282660)
河野 博隆 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (20345218)
真鍋 一郎 東京大学, 大学院・医学系研究科, 科学技術特任教員 (70359628)
永井 良三 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (60207975)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | KLF5 / 軟骨内骨化 / 内軟骨性骨化 |
Research Abstract |
昨年までに、新規転写因子Kruppel-like zinc-finger transcription factor 5(KLF5)が、骨軟骨組織において肥大軟骨細胞および骨芽細胞に多く発現していることを確認した上で、KLF5ヘテロノックアウトマウスを作製し、各年齢における骨軟骨組織を解析したところ、生直後のヘテロマウスにおいて軟骨基質の石灰化の遅延が認められ、KLF5が内軟骨性骨化に重要な役割を果たしていることを示した。 本年度は、さらにKLF5ヘテロマウスの胎生期における骨軟骨組織の解析を進めた。KLF5ヘテロノックアウトマウスは胎生期を通して小さく、胎生15.5日でも生後1日目と同様に軟骨基質の石灰化遅延が見られた。胎生16.5日になると肥大軟骨細胞層の著明な延長が見られ、KLF5が胎生期の肥大軟骨細胞層から骨髄組織への置換の段階で、基質の分解や血管侵入に重要な役割を果たしていると考えられた。 次に、KLF5が炎症や組織破壊に関与するとの報告があることから、WTとKLF5ヘテロノックアウトマウスにおけるアジュバント関節炎モデルや、変形性関節症モデルを作製し、骨量の減少程度、関節破壊の程度を、X線学的・組織学的に比較検討を行った。しかし、何れの系においても、両者における有意な差を見ることはできなかった。このことからKLF5は関節炎や変形性関節症の発症には関与していないことが明らかとなった。 In vitroにおいては、マウスの骨芽細胞系細胞株であるMC3T3E1にKLF5 retro virus・KLF5 dominant negative retro virusを導入し、分化・増殖能を検討したが、骨芽細胞への明らかな影響は見られなかった。 以上より、KLF5は肥大軟骨細胞周囲の基質の石灰化や、骨髄組織へ置換する際の基質分解や血管侵入等に重要な役割を果たしているものと考えられた。
|