胎盤におけるlgG輸送機構の鍵となるFc受容体のディファレンシャル解析
Project/Area Number |
16659457
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
瀧澤 俊広 日本医科大学, 大学院医学研究科, 教授 (90271220)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹下 俊行 日本医科大学, 大学院医学研究科, 教授 (60188175)
石川 朋子 日本医科大学, 医学部, 助手 (70212850)
羅 善順 日本医科大学, 医学部, 助手 (60339439)
瀧澤 敬美 日本医科大学, 医学部, 助手 (40386157)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ヒト胎盤 / IgG / 発達 / IIb型Fc受容体 / 胎児型Fc受容体 / 血管内皮細胞 / 免疫組織化学 / RT-PCR / CD31 / Western blot |
Research Abstract |
母親のIgGは胎盤関門(絨毛栄養膜と胎児血管内皮)を越えて胎児へ受け渡されるが、そのIgG輸送機構の詳細は不明のままである。この萌芽研究により、我々が新たに見出した胎児血管内皮細胞中のIgG輸送体(IIb型Fc受容体-小胞)に関して、IgG輸送がどの時期にどの様に開始されるのか、胎盤発達に伴うディファレンシャル解析を行った。 インフォームド・コンセントを得て種々の妊娠週数の胎盤を採取。免疫組織化学法、real-time RT-PCR法により妊娠各週数のFc受容体(胎児型およびIIb型)の発現を比較検討した。この研究により以下の新知見を得た。1)免疫組織化学から初期胎盤において脈管形成前の血管芽様細胞および形成中の幼弱な血管内皮細胞にIIb型Fc受容体が微量ではあるが既に特異的に発現していることが観察された。2)real-time RT-PCR法から初期胎盤において(絨毛栄養膜に発現していると考えられる)胎児型Fc受容体は妊娠末期レベルに近いかなりの発現を認めたが、それに対し(血管内皮細胞の)IIb型Fc受容体の発現レベルは既に初期絨毛で認められたが、末期のレベルに比べるとごく微量に発現しているのみであった。 この研究により、初期胎盤に胎児型Fc受容体が発現し、IgGは既に絨毛表面の栄養膜を通過し絨毛組織内に存在しいるにもかかわらず、胎児血管内皮細胞が未熟で、IIb型Fc受容体が十分に発現していないためにIgGが胎盤を通過できず、血管の成熟に伴い中期から後期にかけてIgGが輸送されることが強く示唆された。 また、このIIb型Fc受容体-小胞の輸送に関連するRab蛋白ファミリーの検索を進めるために、初期胎盤と満期胎盤を使用したマイクロアレー解析を行ったが解析途中となり課題として残った。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)