Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
本年度は,使用するゼラチンのブルーム硬さを変える(ブルーム硬さ320,250,220),またはゼラチンの含有率を変える(通常,20%増,20%減)の2つの方法で検査用グミゼリーを製作し,それぞれのテクスチャーを比較した.その結果,使用材料であるゼラチンが硬いほど,またゼラチンの含有率が高いほど,検査用グミゼリーの弾性は増加したが,両方法を比較すると,ゼラチンの含有率を変える方が弾性の変化は大きかった.また,いずれの検査用グミゼリーも,咬断片表面積増加量と溶出グルコース濃度との間には高い正の相関がみられた. 次に,テクスチャーの異なる検査用グミゼリーを,同一被験者(n=8)に同一回数咀嚼させてそれぞれの咬断片表面積増加量を求めたところ,弾性の高いグミゼリーの方が,咬断片表面積増加量は小さくなった. さらに,検査用グミゼリーから溶出する食品色素を測定対象とし,咀嚼能率を求める方法を開発した.色素を用いた利点としては,光学センサを用いて,吸光度を非接触的に経時的に測定することが可能なことであり,これによって測定値の再現性が向上し,自動化が可能となる. 食品色素は,濃度の変化に対して吸光度の変化が大きい数種の物質を選択した.検査用グミゼリーの表面積が増加し,溶出液中の色素濃度が増加するに伴って,吸光度は増加し,両者の間には高い正の相関がみられた. 以上のことより,被験者にテクスチャーの異なる数種の検査用グミゼリーを咀嚼させ,溶出成分濃度と吸光度の両者を測定することによって,被験者の咀嚼機能を多角的に評価できることが示唆された.
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