歯質へのレーザー融着性に富む新規リン酸カルシウム融着材の開発
Project/Area Number |
16659542
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
補綴理工系歯学
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
土井 豊 朝日大学, 歯学部, 教授 (40116067)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 正徳 朝日大学, 歯学部, 助教授 (60076057)
亀水 秀男 朝日大学, 歯学部, 講師 (00152877)
飯島 まゆみ 朝日大学, 歯学部, 助手 (80164838)
若松 宣一 朝日大学, 歯学部, 助手 (00158594)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | イオン結晶 / 高性能レーザー / 構造・機能材料 / 生体材料 / 歯学 / リン酸カルシウム / 齲蝕予防 / シーラント材 / 炭酸ガスレーザー / 融着 |
Research Abstract |
平成17年度では、自己硬化性とフッ素徐放性を示すレーザー融着リン酸カルシウム系シーラント材の開発を目的として、β型リン酸三カルシウム(β-TCP)/リン酸一カルシウム・一水和物(MCPM)系リン酸カルシウムセメントを検討した。シーラント材を小窩裂溝部に填塞する操作時間を確保するため、硬化時間調節剤としてβ型ピロリン酸カルシウム(β-CCP)と、フッ化カルシウムを添加したβ-TCP/MCPM/β-CCP/CaF_2系レーザー融着シーラント材を試作した。 まずCaF_2を10mass%含むβ-TCP/MCPMセメントに対して、β-CCPの添加量を10mass%から70mass%まで変化させて、シーラント材の硬化時間をJIST6602-1993に従って測定した。その結果、セメントが流動性を失い始める初期硬化時間は、β-CCPの添加量に伴って増加し、50mass%では約2分まで延長できた。最終硬化時間もβ-CCPの添加量に伴って増加し、50mass%では約10分まで延長できた。しかし、60mass%以上β-CCPを添加した場合では、練和後30分経過してもセメントは最終硬化しなかった。β-CCPを50mass%添加したセメントでは、約90秒間の操作時間が確保できるため、この組成をレーザー融着シーラント材として選択した。また、凍結乾燥した硬化物の粉末X線回折から、このセメントはβ-TCPとMCPMからDCPD(リン酸二カルシウム・二水和物)が生成して硬化し、添加したCaF_2は硬化反応に大きな影響を与えないことが分かった。 50mass%β-CCPと10mass%CaF_2を含むβ-TCP/MCPM系リン酸カルシウムセメントを粉液比1.5の条件で蒸留水と練和すると、得られたセメントペーストはレジン系シーラント材に匹敵する稠度を示し、抜去した小臼歯小窩裂溝部の最狭窄部まで確実に填塞することができた。さらに、8Wの連続波CO_2レーザーを1秒間、填塞したリン酸カルシウムセメントに照射してエナメル質への融着状態を光学顕微鏡および偏光顕微鏡により観察した。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)