有機典型金属-アミン型触媒を用いる分子の集合化と新しい触媒作用の創製
Project/Area Number |
16685010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
斎藤 進 名古屋大学, 大学院理学研究科, 助教授 (90273268)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥28,340,000 (Direct Cost: ¥21,800,000、Indirect Cost: ¥6,540,000)
Fiscal Year 2006: ¥8,060,000 (Direct Cost: ¥6,200,000、Indirect Cost: ¥1,860,000)
Fiscal Year 2005: ¥9,750,000 (Direct Cost: ¥7,500,000、Indirect Cost: ¥2,250,000)
Fiscal Year 2004: ¥10,530,000 (Direct Cost: ¥8,100,000、Indirect Cost: ¥2,430,000)
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Keywords | 有機曲型金属-アミン型触媒 / 分子集合体 / 形ある水 / 酸-塩基相互作用 / 水素結合 / 配位結合 / 有機典型金属-アミン型触媒 / 有機典型金属-アミン型触 / 分子集合化体 / 水 / 金属クラスター化合物 / 触媒効率 |
Research Abstract |
近年の有機合成化学の発展は、低分子から高分子に渡る多彩な化学物質の合成を可能にした。しかし、出発原料から目的物のみを得るという理想的な反応の開発には、いまだ未踏の領域が多い。革新的な有機合成の発展に寄与する今後の研究には、学術的な興味のみならず、枯渇に瀕した金属・化石資源に対する意識も必然的に求められる。そこで、前年度に引き続き、ユビキタス元素からなる触媒の開発研究を行った。とくに、典型元素とアミン、そして水分子から成るアミノ有機ボラン-水型触媒や、その類似体であるアミノ有機シラノール化合物、およびテトラゾイルシラノール触媒の反応適用範囲の拡大を目指した。触媒作用の特徴としては、元素中心の内圏ではなく外圏を主に活用する点や、元素中心によって活性化さ媒は複数の酸と塩基が協同的に働く多機能性をもつが、同時に高機能性をも示す。これら触媒のひとつは、エポキシドの過溶媒分解において、TON=9700を記録した。ボランを中心元素としてもつ水分子触媒に関しては、ニトロアルドール反応のみならずDirectアルドール反応にも適用できることが証明された。アルコールの水酸基の酸性度を識別するアセチル化触媒としても機能する。この触媒を用いて、ニトロアルドール反応における詳細な速度論的実験を行った。その結果、「形ある水」分子がニトロ基を認識し、弱い相互作用をこの官能基と作るとともに、ニトロネートを可逆的に発生させることを突き止めた。また触媒とニトロアルカンそれぞれの濃度に対して1次反応であることを明確にした。触媒活性中心に存在するH_2O分子をD_2O分子に置換した触媒を用いてさらに反応速度を追跡したところ、D_2O分子がもつ、より高い触媒活性を確認できた。天然酵素は正逆両方の反応を促進するが、本触媒においても反応条件によっては逆ニトロアルドール反応も効果的に進行することが明らかとなった。まさに人工酵素ともよべる触媒系を構築できたといえる。そしてこの触媒のもつ水部位が触媒活性の発現に必須であることを証明した。
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Report
(3 results)
Research Products
(20 results)