Budget Amount *help |
¥7,930,000 (Direct Cost: ¥6,100,000、Indirect Cost: ¥1,830,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2004: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
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Research Abstract |
16年度はトランスフェリンレセプター(TfR)遺伝子導入とTf結合Liposome(L)併用による抗腫瘍効果についてin vitroでの実験を行った。TfR発現が比較的低かった腫瘍(悪性黒色腫,骨肉腫)を対象とし,X-Gal染色,β-galactosidase活性にて遺伝子導入効率を評価したところ,TfR非導入群に比べ悪性黒色腫で約60%,骨肉腫で約70%導入効果が向上していた。さらに,TfR導入した細胞にTf-L-p53遺伝子治療を行うと,殺細胞効果は非導入群に比べ悪性黒色腫で約2.6倍,骨肉腫で1.2倍に増強した。17年度は主にin vivoでの実験を行った。ヌードマウス背部皮下に骨肉腫細胞HOSM-1を1×10^6移植後,腫瘍径が約5mmになったところで,5群に分けた。各投与群の内容は,生食,Liposome単独,Tf-R-plasmid単独,L+TfーR-plasmidとした。各薬剤(100μml)を腫瘍周囲に局注,48時間後腫瘍を摘出,Tf-R免疫染色を行うと,L+Tf-R-plasmid群でのみ陽性反応を示した.また,同様にTf-R導入後のTf-L-p53遺伝子治療の効果を確認するため,生食群,Liposome単独群,L+Tf-R群,Tf-L-p53群およびL+Tf-R→Tf-L-p53群に分けて,5日に1回,計5回投与し,投与期間中および最終投与終了後4週間,腫瘍体積を測定した。最終投与終了時,L+Tf-R群の平均腫瘍体積は生食群の38.7%,同様にTf-L-p53群は9.3%,L+Tf-R→Tf-L-p53群は6.0%であった.また,腫瘍を摘出,アポトーシス発現をTUNEL染色で評価すると,Tf-L-p53群,L+Tf-R→Tf-L-p53群の腫瘍で局注穿刺部を中心に陽性細胞を多数認めたが,両群間に差はなかった.以上の結果より予めL+Tf-R投与することにより腫瘍内でTf-R発現が上昇し,後に投与したTf-L-p53の効果が増強したと考えられた.
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