Project/Area Number |
16700085
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Computer system/Network
|
Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
大江 将史 国立天文台, 天文学データ解析計算センター, 上級研究員 (30370109)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Keywords | 衛星通信 / 遠隔天体観測 / 乗鞍コロナ観測所 / DVB-RCS |
Research Abstract |
平成17年度は、平成16年度における結果を基に、プロトタイプの開発を行い実験と評価を行った。プロトタイプは、衛星回線の特性と生成される観測データの特性を利用することで、効率的な観測データの転送が可能な機能を有している。 本研究では、乗鞍コロナ観測所(現太陽観測所)における観測システムの遠隔観測化を試みた。現観測システムは、観測データのローカルドライブへの保管と、観測機器の制御の2点で構成されている。結果として、制御部分に必要なハードウエアが、入手が困難であったため、そこで、観測データの遠隔地への転送とアーカイブなどの「転送システム」に絞って開発を行った。 転送システムは、観測データを遠隔地へ衛星回線を用いて転送するシステムとなっている。現観測システムに対しては、観測データを転送システムへ送る改変を行い。転送システムは、衛星回線の特徴である高遅延にともなうTCP性能の低下を抑えるデータ転送機構とデータ転送のスケジューリングで構成されている。 これらの実装を用いて、観測所の開所(6月〜10月)に併せて、実証実験を行った。一部の期間においての転送はできたが、観測日数の減少(天候不順と観測機器稼働の遅れ)、通信衛星の故障(JSAT社JCSAT1Bの故障、7月22日〜7月31日)、使用する衛星通信機器の故障(8月)などが重なり、実験者と観測所の担当者との間で十分な評価試験を行うだけの時間を得る調整が困難であった。 以上より、本年度は、プロトタイプの開発とその試験はできたものの、その有効性や問題点の調査を行うだけの時間がないままに、観測所は閉所を迎えた。結果として、本補助金を用いた研究では、当初予定にかなう成果を得ることはできなかった。しかし、これらの活動を通して得られた成果をもとに、平成18年度において、研究を継続する予定である。
|