Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Research Abstract |
本申請では,セル生産方式に自走式の部品箱を導入し,組立の各工程において必要な部品や工具を作業者に素早く手渡すことにより,部品取り出しの時間的ロスや部品取り間違いを減らして作業を効率化させることを提案している.またこのような支援を行うことにより,作業者の個性によらず安定した生産を実現することを目指している. 本年度は,昨年度までに開発した自走式トレイを用いたシステムを実際に構築した.システムは6台の自走式トレイから成り,組立に必要な部品や工具などを作業者に素早く手渡す. 自走式トレイ群と人間作業者の間には,何らかのインタフェースが必要である.インタフェースとしては,例えば音声によるもの,指差しジェスチャに基づくものなど様々なものが考えられるが,本研究では効率を重視し,足踏みスイッチによる方法を採用した.作業者は現在行っている組立工程が完了すると,足踏みスイッチを踏む.すると次の工程に必要な部品(を載せた部品トレイ)が作業者の手元に寄ってくる. 6台の自走式トレイと足踏みスイッチによるインタフェースを統合したシステムを実装し,組立作業のデモンストレーションと簡単なシステム評価を行った.子供用のジグソーパズル(6〜12ピース)を組立てる製品に見立て,提案手法により部品供給を行う場合と,部品供給を行わず,自走式トレイを作業者の前に静止して並べた場合(従来のセル生産方式に対応)のそれぞれで繰り返し組立作業を行い,組立に要した時間の平均値を求めた.その結果,組立所要時間の平均値はほぼ同じであったが,提案手法によって組立を行った場合の方が所要時間の分散が小さくなることが示された.部品供給を行わない場合は作業者の集中力低下に伴い作業効率が大幅に低下するが,部品供給を行う場合は作業者の集中力によらず安定して作業が行えることが確認できた.
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